同僚宅へ仕事の打合せに行ったところ、いくらもしないうちに同僚お母さんに呼ばれた。
「刺身やるからちょっと手伝って欲しい。」
同僚は、忙しいのに・・ とブツブツ言っていたが、
そこはほら、郷に入れば郷に従え でさ。(ちょっと違うか)
魚をさばくのは久しぶり(鮭をさばいたのがもう何年前だか・・)だったので、大丈夫かちょっと不安ではあったが、
まぁ包丁は持ち慣れているので大丈夫だろう。
「お邪魔しま~す」
「悪いねぇ」
勝手口から台所へ直行。
「・・・・・」
目がテン。
流しを占拠!横に置いたドリンクのビンは10センチ弱かしら。
全長60センチはあろうか。 でかい!!!
パッと見、鯛? と思った。 それにしてもこのデカさはなんですか? ^^;
鯛だとしても、私が今まで買ったことのある鯛は
10センチくらいの手のひらほどの可愛いヤツで、
息子の100日のお祝いのときに、今はやめちゃった魚屋さんで
1匹2980円だかの高値で買ったのが最初で最後。
あとはご縁がないものねぇ・・・
同僚お母さんによると、ウロコ取りだけで一時間近くもかかったそうだ。
ウロコも1枚1枚が1円玉くらいの大きさで、流しの中じゅう散らばっている。
そりゃ大変だったでしょう。
で、ここからが私の出番。 力任せで何とかなるもんかしら。(笑)
鮭をさばいたことが何度かあるので、魚をさばくのはできると思うが、
扱いが・・・ とにかく重いし、ホネがものすごく硬いのだ。
内臓はすでにきれいに処理されている。
胸びれの横から包丁をいれ、頭を落とす。
頭を落とした箇所から背骨に沿って包丁を進め、3枚におろす。
皮をひいて、小骨を取り、刺身用に薄めに身を引いて皿に並べる。
残った骨は包丁で2~3箇所たたき折り、鍋用に小さく処理する。
と、書けば実に簡単に手際よく思えるだろうが、
実際には、頭を落し3枚にするまではまさに格闘だった。(^_^;)
半身にしてから、皮をひき、中骨に残る小骨は普通、毛抜きで取るのが楽だ。
抜いた小骨は、水を入れた容器の中へ落とすと手からすぐに離れて具合がよい。
しかし、このお魚さん、毛抜きなんてチャチなものじゃ中骨は取れるわけがない。
「ペンチ、ある?」 (笑)
格闘すること30分。
ホネにも皮にも、結構身が残ってしまい、
決して「上手なさばき方」とはいえない。 恥ずかしい。。。
「沖縄の魚なんだと」
へぇ~、北海道まで泳いできたんだぁ
身はあまり硬くない。もう少し腕がよければ、見栄えもよかっただろうに・・^^;
半身を刺身にし、半身は「あげるから」ともらってかえってきた。
もちろん「アラ」も。
夏場はすぐに傷むので、どちらにしてもすぐ処理しなければ。
塩を振って、塩焼きにすることにした。
まだまだ食べるところはある。
もらってきた袋の中には、頭と中骨。そして皮。
焼こうにも、頭を二つにしないとガスコンロにも入らない。
頭だけでこの大きさ。お隣は普段使いのご飯茶碗♪
この「頭」がまた大変。
以前、料理主体のコミック本で、正中線を見つければスッと切れる と思い出し、
歯と歯の間からまっすぐに包丁を入れる。
おぉ、なるほど、スッと行ったわ、
途中までは。
その先がまたもや格闘だ。
結局
両手でわしづかみにして、二ツに割り剥がした。
今やっと、ガスコンロの中で荼毘にふしている・・・ 表現まずいか。(笑)
塩加減もちょうどよし。
調べてみたら、
南日本で獲れる フエフキダイ という魚らしく、
大きなものでは体長が1メートルになるものもある。
高級魚で、一般食卓よりも料亭に高値で卸されることが多いという。
ひえ~ すごいものもらってしまった。
味わって頂きましょう。ホネをシャブシャブ・・・