唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
PENTAX 645Dは4000万画素
PENTAX(ペンタックス)の中判デジタル、645DがCP+2010(3/11~14横浜みなとみらい、パシフィコ横浜で開催)でその全貌を現しそうだが、それに先立ちペンタックスのサイトで有効画素数が約4000万である事が明かされた。Nikon(ニコン)のD3Xが2450万画素なのでその1.63倍と云うことになる。しかし、画素数だけで単純に比較することはできない。なぜなら、撮像体の大きさが違うからである。
ペンタックス645Dの撮像体の正確な大きさは現時点ではわからないが、その名称からすれば60mm×45mmで面積は2700mm2、方やD3Xは35mmフィルムフルサイズ(正確には横方向が0.1mm小さい)の35.9mm×24.0 mmで面積は861.6mm2。面積比では3.13倍となる(文末の追記を参照のこと)。つまり、645Dの撮像素子はD3Xの半分ほどの密度で、ゆったりと並べられているということになる。
高画質のための条件としては、「撮像素子をゆったりと並べる」事が重要となる。光を電気信号に変える撮像素子の一つひとつを大きくすることで弱い光(暗い被写体)でもその情報をより正確に電気信号に変換する事が出来るようになり、素子同士の間隔にゆとりを持たせることで隣なりの素子の影響を受けずに情報を正確に画像処理プロセッサ(コンピュータと理解してよい)に伝達することが出来るようになる。この二つがデジタルカメラの画質を決定する大きな要素である。
一台のデジタルカメラを考えたときには更に画像処理プロセッサとレンズの影響が大きいことは間違いないが、素人でも判り易い高画質の条件が撮像体の大きさと画素数の関係である。闇雲に画素数が多ければ高画質なのではなく画質は撮像体の大きさと画素数相互の関係によって決定されると考えていい。ただし、最近では画像処理プロセッサの性能が上がり、コンパクトタイプや携帯電話内臓カメラのように小さい撮像体を使っていてもそれなりの画質を確保できるようにもなってきている。
コンパクトタイプのデジタルカメラをお使いになっていた方がDSLRに買い換えたとき、コンパクトタイプの写真の方が「綺麗だ」と感じることがあるようだが、それは画像処理プロセッサによって、よりくっきり鮮やかな写真になるような処理がされているからなのである。同様に、近頃では低コストのレンズでは補正しきれない歪曲収差(画像の歪み)や色収差(色のにじみ)などを画像処理プロセッサにより電気的に補正するのが常識化してきている。
話が横道に逸れた。ペンタックス645Dは果たして売れるだろうか。2001年に登場したフィルム版ペンタックス645N IIが31万円、同時期のニコンF5が33万円とほぼ同価格。F5の現代版と云えるD3Sが48万円でその高画素版のD3Xが7割高の83万円。とすると645DはD3Xとほぼ同価格となるのか、画素数の1.6倍をそのまま価格にかけた130万円になるのか。同類のMamiya 645DF、同ZDの価格を考えると後者だろうな。
以前にも書いたけれど、既にデジタルが当たり前になった昨今、中判フィルムにこだわっているアマチュアの多くが中・高齢者である。デジタルには「行かない」のではなく「行けない」方が多いのではないかとは郷秋<Gauche>の予想だが、もしそうだとすると、アマチュアの風景写真愛好家でフィルム版ペンタックス645をお使いの方がそのまま645Dに移行するとは思えない。買うとすれば、ビルの壁一面に伸ばすにはD3Xでも画素数的に物足りないと思っているコマーシャルの人なんだろうな、きっと。
追記:昨晩は「645Dの撮像体の正確な大きさは現時点ではわからないが」と書いたが、撮像体のサイズが44mm×33mm、面積が1452mm2であることが判明。従って撮像体の面積はD3Xの1.69倍で画素の密度はD3Xとほぼ同じということになる。郷秋<Gauche>の確認不足であった。しかし、645を名乗りながら撮像体のサイズが44mm×33mmとは年齢詐称のようなものだな。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、春の淡雪。最近はご無沙汰気味だが「いつもの」東京都下某所、午後4時24分。道路に積もることはないけれど、それでも家々の屋根や植え込み、芝生はうっすらと白くなっている。それにしてもこの冬は良く雪が降った。冬は終わったはずなのにまだ降るんだから嫌になる。いや、春の淡雪を、楽しませて頂いていると思うべきなんだな、たぶん。
ペンタックス645Dの撮像体の正確な大きさは現時点ではわからないが、その名称からすれば60mm×45mmで面積は2700mm2、方やD3Xは35mmフィルムフルサイズ(正確には横方向が0.1mm小さい)の35.9mm×24.0 mmで面積は861.6mm2。面積比では3.13倍となる(文末の追記を参照のこと)。つまり、645Dの撮像素子はD3Xの半分ほどの密度で、ゆったりと並べられているということになる。
高画質のための条件としては、「撮像素子をゆったりと並べる」事が重要となる。光を電気信号に変える撮像素子の一つひとつを大きくすることで弱い光(暗い被写体)でもその情報をより正確に電気信号に変換する事が出来るようになり、素子同士の間隔にゆとりを持たせることで隣なりの素子の影響を受けずに情報を正確に画像処理プロセッサ(コンピュータと理解してよい)に伝達することが出来るようになる。この二つがデジタルカメラの画質を決定する大きな要素である。
一台のデジタルカメラを考えたときには更に画像処理プロセッサとレンズの影響が大きいことは間違いないが、素人でも判り易い高画質の条件が撮像体の大きさと画素数の関係である。闇雲に画素数が多ければ高画質なのではなく画質は撮像体の大きさと画素数相互の関係によって決定されると考えていい。ただし、最近では画像処理プロセッサの性能が上がり、コンパクトタイプや携帯電話内臓カメラのように小さい撮像体を使っていてもそれなりの画質を確保できるようにもなってきている。
コンパクトタイプのデジタルカメラをお使いになっていた方がDSLRに買い換えたとき、コンパクトタイプの写真の方が「綺麗だ」と感じることがあるようだが、それは画像処理プロセッサによって、よりくっきり鮮やかな写真になるような処理がされているからなのである。同様に、近頃では低コストのレンズでは補正しきれない歪曲収差(画像の歪み)や色収差(色のにじみ)などを画像処理プロセッサにより電気的に補正するのが常識化してきている。
話が横道に逸れた。ペンタックス645Dは果たして売れるだろうか。2001年に登場したフィルム版ペンタックス645N IIが31万円、同時期のニコンF5が33万円とほぼ同価格。F5の現代版と云えるD3Sが48万円でその高画素版のD3Xが7割高の83万円。とすると645DはD3Xとほぼ同価格となるのか、画素数の1.6倍をそのまま価格にかけた130万円になるのか。同類のMamiya 645DF、同ZDの価格を考えると後者だろうな。
以前にも書いたけれど、既にデジタルが当たり前になった昨今、中判フィルムにこだわっているアマチュアの多くが中・高齢者である。デジタルには「行かない」のではなく「行けない」方が多いのではないかとは郷秋<Gauche>の予想だが、もしそうだとすると、アマチュアの風景写真愛好家でフィルム版ペンタックス645をお使いの方がそのまま645Dに移行するとは思えない。買うとすれば、ビルの壁一面に伸ばすにはD3Xでも画素数的に物足りないと思っているコマーシャルの人なんだろうな、きっと。
追記:昨晩は「645Dの撮像体の正確な大きさは現時点ではわからないが」と書いたが、撮像体のサイズが44mm×33mm、面積が1452mm2であることが判明。従って撮像体の面積はD3Xの1.69倍で画素の密度はD3Xとほぼ同じということになる。郷秋<Gauche>の確認不足であった。しかし、645を名乗りながら撮像体のサイズが44mm×33mmとは年齢詐称のようなものだな。
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例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、春の淡雪。最近はご無沙汰気味だが「いつもの」東京都下某所、午後4時24分。道路に積もることはないけれど、それでも家々の屋根や植え込み、芝生はうっすらと白くなっている。それにしてもこの冬は良く雪が降った。冬は終わったはずなのにまだ降るんだから嫌になる。いや、春の淡雪を、楽しませて頂いていると思うべきなんだな、たぶん。
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