藪椿


 昨日、錨草(いかりそう)が咲いているのではないかと思い分け入った急斜面の雑木林。残念ながらまだ咲いてはいなかったけれど、咲くであろう場所で鶯神楽(うぐいすかぐら)を撮ることが出来た。それで満足し、息を切らせながら登りきった尾根筋で藪椿が咲いていた。まさに藪で咲く椿が余りにも美しく思わずレンズを向けた。錨草は撮ることができなかったけれど、愛らしい鶯神楽と清々しい藪椿を撮ることが出来た。自然を撮ることは、自然との巡り合い。咲いていることもいないことも、撮ることが出来ることも出来ないこともある。目指す花に出会えない、撮ることの出来ない落胆は決して大きくなく、むしろ翌週への期待が膨らむ。そして翌週、美しく開花した花と出会えた時の喜びは何ものにも代えがたいものである。

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