2010年のF1は新ポイントシステムを導入

 2009年までは上位8人(台)に対して与えられていたポイントが、2010年からは10位までに順位に応じて25~1ポイントが与えられることになった。1位は25ポイント、2位が20ポイント、3位が15ポイントと、これまでの、10-8-6と比べ大量のポイントが付与されることになるが、各ポイント間の差の割合は似たようなものである。

注1:少し詳しくこの数字を見ると、1位と2位、2位と3位のポイント間格差は同じだが、3位と4位の間が多少開いており、上位3位までと4位以下に差を付けたポイント配分となっていることに気付くことだろう。

 これまで8位までに与えられていたポイントが10位までに与えられるようになったのは、2009年までが10チーム20台で争われたレースが2010年からは12チーム24台でとなったことが影響しているわけだが、8位までにポイントが与えられるようになる前は、6位までに8~1ポイントが当たられていた時代が長かった。

 1989年には20チーム、39名がエントリしていたが(1チーム1台でのエントリが可能であった)下位8チーム13名のドライバーには予備予選が課せられ、予備予選上位4名だけが「本予選」に進むことが出来た。つまり本選が15チーム30台で戦われたわけだが、この当時でもポイントを獲得できるのは上位6位まであったから、ポイント獲得は文字通り熾烈な戦いであったわけである。
注2:この年ザクスピード・ヤマハ(!)からF1デビューを果たした鈴木亜久里は予備予選を突破できずに苦しいシーズンを送ることとなった。

 それじゃ1989年と2010年と何が違うのかと云えば、FIAの商業主義化がより一層進んだということだ。つまりだ、13チーム26台が参戦していながらポイントを獲得できるのが僅か8台では、あとの18台、つまり下位チームにポイントが与えられないのでは、これらのチームにスポンサーが付かないことに配慮したわけである。金がなくては戦はできないのである。FIAが潤うためにはF1が興行として十分以上に成り立たなければならない。だからそのために各チームにスポンサーが必要なわけである。

 ならばだ、いっそのこと完走さえすれば1ポイントが貰えるようなポイントシステムにすればいいじゃないかと郷秋<Gauche>は思うのだが、それはFIAのプライドが許さないのだろうな。FIAのプレジデントは商売上手にして戦略家なのである。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、首都圏の某私鉄の駅。師走になっていから、やんごとなき事情でこの界隈に度々出没している郷秋<Gauche>である。
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