ギリシャのパパンドレウ首相は辞任し、新しくルーカス・パパデモス氏が
新首相になりました。
ギリシャは儀礼的な国家元首である大統領がいるのですが、
就任式は大統領立ち合いの下ギリシャ正教のアテネ大主教が行うのですね。
下の2枚の写真です。
同じように見えますが、ちょっと違います。
上は2009年10月のパパンドレウの宣誓です。
下はこの11月のパパデモスの宣誓です。
私たちがみるのはせいぜいローマ法王の正装くらいで、
ギリシャ正教の大主教の写真などは見たことがありませんので
ちょっと異様な感じがします。
黒色のクロブーク(帽子のこと)が違和感を感じさせるのかも?
首相の就任宣誓がギリシャ正教の大主教(アテネ大主教イエロニモス2世)
によって執り行われるというのは、ギリシャにとっては
今も宗教が国民の生活に重要な地位を占めていることの
表れでしょう。
ギリシャは民主主義の発祥地ではあるけれど、
近代、現代ヨーロッパとは思想・精神性においてかなり異なっているよう
です。
なお、新旧両首相ともアメリカの大学を卒業しています。
一部のエリートではなく、一般庶民の意識が、この財政危機問題
解決のカギのように思います。
危機が発生するたびに、ニュースを通して、自分たちが住んでいる
社会・世界・経験・知識がいかにちっぽけなものか思い知らされます。
何でもありの世界を相手に生きていることを忘れないように
したいものです。