昨日に引き続き、Law&Orderです。
シーズン19の第3話は原理主義モルモン教の一夫多妻制を扱った
ものでした。
たまたま、事件がニューヨークで起こったという設定で、Law&Orderの
出番となったわけですが、モルモン教といえばアリゾナ州です。
6番目の妻、16歳で52歳の男性と結婚した女の子が、ニューヨークへ
逃げてきたのです。それに絡んだ殺人がきっかけですが、
裁判そのものは、証人となった女の子をアリゾナに戻すことの適否が争われた
ケースでした。
結局、2人の子供があり、しかも、裁判中に夫の子供を妊娠していたことがわかり、
子供を育てるためには、戻るしかないと諦めてしまうのですが、
女性の検事捕のルビローサは遣りきれないものの理解しますが、
男性のカツター次席検事は全く理解できない、
そして、マッコイはといえば、そもそも一夫一婦制が自然なものかどうかわからない
などと冗談?でごまかし、要は宗教には立ち入りたくないという姿勢です。
実は、2011年の8月4日に、実際にモルモン教の一夫多妻の教祖に対する
有罪判決があったのですが、このドラマの制作時には、逮捕などで騒ぎが
あったころと思います。
アメリカでも重婚は犯罪ですが、実際には徹底していないのですね。
この有罪事案は78人の妻、24人の子供、15歳、12歳の子供に対する
性的暴行と極めて悪質だったからです。
21世紀のアメリカでのことです。
検事たちの意見がわかれているように、いろいろな考えがあるでしょう。
もちろん、判事は、一夫多妻制のもとでの本人の意思に反する男女関係を
認めるわけにはいかないと判断したのですが、
妊娠がわかって本人がその意思に従って帰ることを選択した場合には
なすすべもないわけです。
「意思にしたがった」といっても、諦めからくるものですが、成人である以上
第三者があれこれ口を挟むわけにはいかないでしょう。
アメリカの多様性というのは、信じられないほどの複雑極まりない、底なしの、
絶望的とも言いうるものを含むものなんです。
アメリカの代表、象徴ともいえるハリウッド映画が世界中の人々を魅了するのは、
アメリカそのものが地球の縮小版ともいえるからなのではないかと
気づきました。
なお、共和党の大統領候補のトップを走っているロムニーはモルモン教ということ
です。ただ、知事経験者であり、成功したビジネスマンということなので
あまり影響はないのでしょうか。
黒人が大統領は難しいと考えられていましたが、実際はオバマが大統領に
なりました。
それほど、アメリカの懐は大きくて深いということでしょう。
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また、話がそれますが、Law&Orderの直前の番組は「ビッグバン・セオリー」でした。
これは、草食系オタクの4人組(物理学者でエリート)の爆笑コメディーですが、
そこで、携帯の着信音にLaw&Orderのテーマー曲が出てきました。
「あ、Law&Orderだ」なんて即座に反応する場面がありました。
(私もあれと一瞬思いました)
この「ビッグバン・セオリー」はアメリカでは高視聴率ドラマです。
2011年のエミー賞でジム・パーソンズ(シェルドン役)が主演男優賞を受賞したばかり
の注目番組なんですが、
そこでLaw&Orderのテーマー曲が出てくるというのは「Law&Order」はアメリカ人なら
誰でも知っているドラマということなのでしょう。