フロリダガンマンのジマーマンが再保釈を申請していましたが、
認める決定が出ました。
ただし、今度は保釈金は100万ドルです。前回は15万ドルでしたので
約7倍です。
以下、要約部分です。
Lesterというのは判事です。前回よりもその他の条件も厳しくなっています。
なお、パスポートを取ってはいけないという条件がありますが、
1回目の保釈申請の際にパスポートを裁判所に預けたのです。
ところが実際には、もうひとつパスポートがあることがわかったのです。
ですから、そのパスパートを使って海外逃亡することは可能だったのです。
日本の常識では考えられませんが、普通の人が複数のパスポートを
保有することが可能なのがアメリカなのですね。
さらに、居住条件も前回は州外が前提でしたが、今回は州外どころか
居住自治体内(カウンティ)となっています。
Lester said he was granting bond because Zimmerman posed no threat to the community, and Florida law requires that most defendants receive bond if they pose no threat and can assure their presence for trial. The judge's order requires Zimmerman to be electronically monitored and residing in Seminole County, prohibits him from opening a bank account or obtaining a passport and implements a 6 p.m. to 6 a.m. curfew. Zimmerman had been allowed to leave Florida under the conditions of his first bond release.
判事は、他人から寄付してもらった13万ドルを持って国外逃亡するつもりだった
可能性があったと厳しく非難しています。
以下のとおりです。
The defendant also neglected to disclose that he had a valid second passport in his safe deposit box. Notably, together with the passport, the money only had to be hidden for a short time for him to leave the country if the defendant made a quick decision to flee
It is entirely reasonable for this court to find that, but for the requirement that he be placed on electronic monitoring, the defendant and his wife would have fled the United States with at least $130,000 of other people's money
判事がこのように判断したのは、ジマーマンが妻に指示して寄付金を4つの
口座間で移動させていたのですが、その際、多くの場合が9999ドルだった
ということです。
これはアメリカでは1回につき1万ドル以上の移動の場合は銀行に通知する必要が
あるのですが、1回につき1万ドル未満であれば何回移動してもその必要がない
ということのようです。
こういう金の不自然な動きに判事は特に反応したようです。
後は、保釈金を用意できるかどうかです。
アメリカでは、全額、本人が用意しなくても、1割程度用意できればいいようなので、
あるいは、準備できるかもしれませんね。
bail bond company に1割手数料を払えば、どうやらbail bond company
があとはやってくれるようですね。
ただし、これまでネットで集めたお金は管理人が管理しているので、使えないのでは
と思うのですが。現在20万ドルていどになっているようです。
使うのでしょうか?
弁護人は、寄付金をあてにしているようで、早速ネットを使って寄付を呼び掛けて
いるようです。
弁護人としてどこまでやれるのか、ここまでするのはどうかと疑問に思いますが・・・
以下が呼び掛けの言葉です。
For those who have given in the past, for those who have thought about giving, for those who feel Mr. Zimmerman was justified in his actions, for those who feel they would do the same if they were in Mr. Zimmerman's shoes, for those that think Mr. Zimmerman has been treated unfairly by the media, for those who feel Mr. Zimmerman has been falsely accused as a racist, for those who feel this case is an affront to their constitutional rights -- now is the time to show your support.
なお、今回は本人の尋問は申請しなかったようです。
当然ですね。
アメリカでは宣誓して嘘の供述をするとすぐ偽証罪となります。
ジマーマンの妻の例がそうです。
本人だからといって甘くはありません。
(日本では本人が嘘をつくのは当然のようないい加減な実務ですが、
アメリカはそうではないのです)
このあたりは日本も見習うべきでだと思っています。
アメリカという国は「DUE PROCESS」をとても重視します。
嘘かそうかを見抜くのは難しいです。
ですから、形式的にみて「嘘をいってもしかたないよねと思われるよう場合」には
そもそも最初から証言の免除を認めるのです。
そして、証言しないという選択について不利益を課さないとことを制度的に
きちんと担保するのです。
そうでないと「ミスリード」されてしまうからです。
話がそれますが、民主党、野田首相の消費税増税について私が非難するのは、
民主党はそれを公約として掲げて選挙をしたからです。
これは完全にルール違反です。
公約でなかったのなら、それはいいのです。
やはり、こういう詳細がわからなければ、本当の海外事情がわかったことには
ならないので、大変勉強になります。