自宅にいます。うちのネコは隠れています。 今から見学の方がいらっしゃるので、隠れているようです。
さてさて、
この写真を見てピンと来た方、凄いですね。
伝統工法の勉強に富山へいったのですが、その途中でおじさん8人程度でよりました。当然誰一人として映画のことは知らずに・・・・
持ち主の方が好意で開放していてくれるみたいで、「映画と違って畑はないんだよ」とか一生懸命ご説明いただいたのに、何のことかわかりませんでした。
けど、建物としては富山の伝統建築で、大変興味のあるものでした。
ということで、今日は工法についてちょっとお話します。
いま、在来工法といわれている工法は、昭和50年代までは「洋風工法」と言われていました。つまり本来の日本建築工法ではなかったのです。
日本の以前からある工法は、伝統工法といって、柱と梁、たれ壁(窓の上についている小さな壁)と脚がため(柱の下のほうにつける梁、今は殆ど見られません)で家の強さを保持しています。
ちょっと専門的になりますが、私は今まで伝統工法は柱と梁でもつピン構造だと思っていました。しかし実際は、柱がたれ壁と脚固めで拘束されたラーメン構造(鉄骨の建物とか、コンクリートのビルとかが一般に使っている構造)に近いものだったのです。
だから、前面窓でも変形は多いものの崩れるということが少なかったのです。
さて、上の数行はわかりにくいので忘れていただいて結構ですが、次のことは忘れないでください。
もし、あなたもしくは、あなたの知り合いの方が100年以上前に建てられた家を改修するとき、とくに耐震改修をするときは十分お気をつけください。
その時代の伝統工法を 筋違いで補強するのはナンセンス というより危ないことが多いのです。下手に使用すると、接合部分が壊れてしまってより危険なことが多いのです。 手を入れるとしたら、昔の考え方を引き継ぎ緩やかなラーメン構造、つまりたれ壁と 脚固めの強度を柱に無理がかからないようにあげていくか、同時に曲げに強い柱に変えていく方法でしょうか。
富山の伝統工法「ワクノウチ」工法です。平屋なのに丸太の凄い梁が2重に入っていたり、貫(ぬき、写真で言うと上半分の横材)が何十にも入っていたり、凄くダイナミックな工法です。
上の写真は、ちゃんと勉強していることを証明する写真です。 大学の講堂ですが、最近は最新設備なんですね。席の前にマイクがついていて質問が出来ます。
はい、当然使わずじまいです。
今朝の現場の様子です。外構が始まっています。
20日21日は見学会を行います。