最近は安定してポカポカです。
最高気温が20度を下回らなくなってきましたので
皆様、脱水症状にお気を付けください。
今日はちょっといつもと毛色の違う内容です。
ごえん 大人の保健だより
唾液の重要性
のお話。
子供の頃、保健室の授業であったかもしれませんが
大人になってすごく大切な事と気づきました。
唾液は口内を潤すためだけに分泌されているわけではありません。
たとえば、会話や食事といった日常生活はもちろん
さまざまなところで無意識のうちに役立っています。
以下では唾液のはたらきについて~
粘膜保護・潤滑
唾液が歯や口内粘膜を覆うことで、細菌による刺激や感染
歯の摩耗・脱灰(歯のエナメル質の溶解)を防いでくれます。
また、潤いによって舌や喉の動きがなめらかになり
食事や会話がスムーズになります。
自浄
1日1リットル以上も分泌される唾液は
口内細菌や食べ物のカスを洗い流す役割も担っています。
これを自浄作用や洗浄作用と呼び、とくに食事中の
咀嚼行為によって活発に行われるはたらきです。
水分平衡
呼吸や会話で、口内は常に乾燥の危機にさらされます。
乾燥すると細菌が繁殖しやすくなったり
感染や刺激を受けやすくなったりするため
ある程度の潤いが必要です。
唾液の分泌は口内の水分量を調節する役割もあります。
緩衝
唾液に含まれる炭酸・重炭酸・リン酸などの成分は
口内のpHバランスが酸性・アルカリ性のどちらかに傾かないよう
調節してくれます。
細菌は口内の食べカスなどをエサにしますが
分解時に有毒ガスや酸を発生させ、脱灰を起こし
虫歯の初期症状にもなってしまいます。
しかし唾液が口内のpHバランスを整えることで、歯の脱灰を防いでいます。
消化
唾液中に含まれる消化酵素アミラーゼは
デンプンと反応して麦芽糖へ分解します。
咀嚼によって食べ物と混ざり、消化を助けています。
組織修復
上皮成長因子と神経成長因子が含まれる唾液は、組織修復による
傷の治癒を促してくれます。
「ケガをしたときにツバをつけておけば治る」という考えは
この組織修復のはたらきによるものです。
再石灰化
カルシウムイオン、リン酸イオン、フッ素イオンを含む唾液は
食事によって一時的な脱灰状態となった歯のエナメル質の
再石灰化を促してくれます。正常な再石灰化が起こることで
脱灰状態の進行を防ぎ、虫歯リスクを軽減しています。
上記のようなはたらきをはじめ、唾液中に含まれる成分が
口内や全身の健康をサポートしています。
歯周病に深く携わっているのが唾液の有無
唾液さえあれば糖尿病予防にもなります。
唾液を潤沢にするためにも飲水は欠かせませんが
アルコールや砂糖・添加物の入った清涼飲料水は
水分補給になりませんのでご注意ください。
(逆に脱水症状を起こします。)
スポーツ飲料或いは経口補水液水・炭酸水などで
水分補給して唾液を無くされぬ様、お気を付けくださいまし。
また、体内では重要な役割を持っておりますが
体外に出ると感染症の伝播をしてしまいますので
飛沫にはマスクやハンカチなどのご対策を。