新型コロナが収束したと思っていたら、また、報道によれば感染が急速に拡大している。私はまだ実感がわかない。
しかし、今年こそ開けれるかと思っていた大学院時代の研究室の同窓会が今年もだめかもしれない。私が最後の院生だったので、上は90歳を超えている。一昨年、昨年と開かないうちに、脳卒中の後遺症で外は歩けないとか、認知症が進み連絡しても反応がない先輩もでてきた。幹事の私は、去年5月にZoomでネット上の同窓会を開いたが、参加者は半分もなかった。それでも、普段、人と会って話すことのなかった老いた参加者には、すごく、楽しんでもらえた。
同世代でも持病のある友とも、この2年間、会っていない。年賀状の返事が来ると、まだ、元気でいるのだと、ホッとする。
私も私の家族も、運よく、これまで、2年間、新型コロナにかからなかった。幸運に感謝している。旅行に行きたかった行きたかったとかは、思わない。
NPOで子どもたちの相手をしているが、リモートでの指導には難しさがある。日常会話、すなわち、どうでもよい雑談がうまくできない。教材を用意すると、どうしても、用意した教材をすべてこなそうという意識が生じ、自分が最後までしゃべってしまう。
NPOは別に学習塾をやっているわけでない。人とつきあうことができる心を育ているのだ。学習の指導もするのは、勉強ができないという劣等感を打ち壊すためだ。
私は二十歳過ぎの子どもたちを4人も担当しているが、対面でないと、うまくいかない。「へえーそうなの」「それでどうしたの」「本当だね」と会話を進めるには、対面でないとうまくいかない。新型コロナ禍でも、子どもたちは私のもとに通ってくれた。
実感がわかないのは、新型コロナの感染がまた急拡大したというが、オミクロン株の危険性がどの程度かわからないからだ。また、どのようにすればオミクロン株の感染を防げるのか、よくわからない。どうして、オミクロン株に感染しているかが、すぐわかる検査が日本でできないのかも、わからない。
新型コロナかどうかはPCR検査で2時間程度でわかる。デルタ株に感染しているかも数時間でわかるという。PCR検査は単にウイルスのRNAを増やすことで、それに試薬を加えて、新型コロナかデルタ株かを判定している。どうして、日本は、オミクロン株を判定する試薬を開発できてないのか。欧米ではオミクロン株がデルタ株を圧倒しているとの報道があるから、ゲノム解析でなく、試薬を用いて判定しているはずである。
日本では、新型コロナにかかっていると判定されると、デルタ株にかかっているかの判定がなされ、デルタ株でないとゲノム解析にいき、それぞれで行政手続きで1日にかかり、オミクロンに感染していると判定されるのに、3日かかるとの報道が2,3日前にあった。
また、オミクロン株の感染が、米軍基地から沖縄、山口、広島で広がったという報道も、なぜ、米軍基地内でオミクロン株のクラスターが出た段階で、自治体が行動を起こさなかったのか、わからない。日本人が米軍基地に働きに行っているが、その費用は日本政府が払っている。だから、米軍基地内には日本の主権が適用できないとしても、日本人が基地に入ることを止めるとか、基地からでてくる日本人や米兵のPCR検査をするとか、できたのではないか、と思う。
岸田政権をまだ信頼しているが、新型コロナ感染の急拡大に実感がわかないだけでなく、よくわからないことが多い。専門家会議や分科会の声が聞こえてこないのは、なぜだろう。