菅義偉は、81歳の二階俊博とタグを組んで、自民党総裁の座を得た。しかし、なぜか、うれしそうではない。なにかにおびえているような顔をしている。
東京新聞を読むと、菅は食事に5分間しか ついやさないという。私も食べるのが早いが、その2倍ぐらいを使っていると思う。菅は、なんのために、猛烈に働いているのだろうか。これでは、マックス・ヴェーバーの禁欲(Askese)ではないか。考えている暇がないではないか。
たしかに、自民党議員は2世3世議員ばかりである。「おぼっちゃま」ばかりである。しかし、こんな人たちとタグを組んで、総理大臣になってどんな意味があるのか。私は不幸な人生を送っていると思う。
菅のように、パンケーキが好きで5分間の食事の不健康な生活を送っていると、糖尿病患者になる。私は、昔、猛烈に働いて糖尿病になって、それ以来、悪くなるだけである。
叩き上げであることを自慢するより、叩き上げでないと生きていけない世界を変えようと思わないといけない。
菅の言っていること、書いていることを見ると、戦時体制の思想を思い出す。各産業を1つの企業に集約して規模をあげる、大きくすれば良いと考えている。
しかし、日本の農業は、戦後、「農地解放」といって、大規模地主から土地を買い上げ、分割して小作農に安く販売し、大量の自作農を作ったからこそ、農地の生産性が格段に増大したではないか。
日本の家電産業も、戦後、財団を解体したからこそ、「雨後の筍(うごのたけのこ)」のように、うじゃうじゃと出現し、繁栄したではないか。
自民党は、たんに保守的であるだけでなく、戦時経済体制を理想として、大規模化を推進する。菅は、地銀の再編成を唱えている。問題は、金融業が成立しえない低金利政策を政府がとっていることにあるのに、潰しえない大きな銀行を作っているだけである。
戦後、日本が学んだことは、経済の集約・官僚化ではなく、分散と民主化ではないか。
物事を考える暇がないような生活を送っていて、まともな政治が行えるような教養が身につくはずがない。菅は、空手部でつらい練習をして、そのあとしばらくふらふらして、間違って、自民党議員の秘書になったばかりに、つまらぬ人生を送り、不幸になった。
自民党に入らず、共産党か、社会党にはいっていれば、もう少しまともな人生をおくったことだろう。
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