【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)5日(日本時間6日)=白船誠日】全日本高校選抜の米国遠征に参加している駒大苫小牧のエース田中将大(3年)が夏の甲子園準Vの雪辱を誓った。高校野球最後の公式戦となる兵庫国体は30日に開幕。甲子園初優勝の早実(西東京)が最大のライバルとなる。5日、ロサンゼルス郊外のショッピングモールで「自分自身の調子を上げていけば、そう打たれないと思います。頑張ります」と声を大にした。
甲子園の熱闘が再現される。早実との再戦が実現すれば、エース斎藤佑樹(3年)と手に汗握る投げ合いになるのは必至。今回の米国遠征でチームメートとなり「味方として信頼してます」とその実力を認める。佑ちゃんだけじゃない。4強の智弁和歌山、鹿児島工…。高校ジャパンでタッグを組んだ仲間たちがまたライバルとなる。「また優勝を狙います」。全日本の守護神が野球発祥の地で本来の投球スタイルを取り戻し、国体連覇に挑む。
6日はロサンゼルス市内のテーマパークで米国最後の休日を楽しむ。8日に帰国。秋季北海道大会室蘭地区予選(13日開幕)に臨む新チームの練習相手となって実戦形式の紅白戦をこなしながら、国体に備える。「すごく楽しみです。負けるわけにはいきません」。さらに国体開幕前の25日に高校生ドラフトが行われる。北の怪物が実りの秋を迎える。
(日刊スポーツ) - 9月7日9時19分更新
斎藤チェンジアップでレベルアップ…進路10日にも家族会議
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)5日】日米親善高校野球のため米国遠征中の日本選抜チームのメンバーはエンゼル・スタジアムで米大リーグ・エンゼルス-オリオールズ戦を観戦した。早実・斎藤佑樹投手(18)はメジャー初観戦に感激の表情で、将来のメジャー挑戦ヘ向け新たにチェンジアップを習得することを宣言した。注目の進路については、帰国後の10日にも群馬の実家で家族と話し合うことになりそうだ。リラックス やっと念願がかなった。将来のメジャー挑戦も視野に入れる斎藤が初めてメジャー観戦。8月29日のヤンキース戦も観戦予定だったが、雨で中止になっていた。5試合の激戦を終えた後だけに、終始リラックスムードで「打者がファーストまで全力疾走をしているのが印象的でした」と目を輝かせた。身を乗り出し、手を打ちながら5回終了で引き揚げるまで存分に楽しんだ。
初のメジャー観戦で新球を習得する意欲がわき上がった。「アメリカの投手はチェンジアップをよく使う。抜く球を覚えたい」。現在はスライダー、カーブ、フォークを操るが、今大会第3戦でKOされた時のように、スライダーが決まらない場合のもうひとつ頼りになる変化球が欲しいところだった。投球術が持ち味の斎藤にとって、緩急をつけられるチェンジアップは最大の武器になるだろう。
注目される進路に関しては「まだ何も決まってない。帰ってから考えたい」と変わらぬ姿勢を示した。斎藤は8日夜に帰国するが、9日は学校の授業があるため群馬・太田市の実家に戻るのは早くてもその日の夜。10日にも家族とじっくり話し合って、決断を下すことになりそうだ。4日の試合後に「米国に来て心が動いた」と発言したが、この日になって斎藤は「自信がついたとかではなく、アメリカが楽しかったので、プレーより旅行で来てみたいと思っただけです」と説明した。
6日はユニバーサルスタジオを観光、7日に帰国の途に着く。登板した3試合を含め米国で様々なことを体験、さらなるレベルアップの必要性を感じた斎藤。次なる舞台へはチェンジアップを携えて臨んでいく。
(スポーツ報知) - 9月7日8時0分更新
日米親善野球大会で米国遠征中の早稲田実・斎藤佑樹投手(3年)が5日、アナハイムでメジャーリーグ・エンゼルス-オリオールズのナイターを観戦し、改めてメジャー挑戦の夢を膨らませた。選手権大会前は早大進学を前提にしていたが大会優勝後は進学とプロ両方の可能性を示唆。8日に帰国、10日に家族会議を開いた後、いよいよその進路を決める。
斎藤が初の大リーグ観戦で改めてメジャー挑戦への夢を大きく膨らませた。全日本選抜メンバーとともに観戦した試合で、エンゼルスのJ・ラッキー、オリオールズのK・ベンソンの両2ケタ勝利右腕の投げ合いを食い入るように見つめた。
観戦した感想については「球場が大きくてびっくり。打者走者が一塁ベースまで全力疾走する姿に感動した」と興奮。「この球場で投げてみたいか」と聞かれると「そうですね。将来的には」と肌で体験した大リーグに自らの未来を重ねた。幼いころから夢だったメジャーが少し現実に近づいた10日間でもあった。
甲子園決勝戦後にプロ入りの可能性を示して以来、全国の野球ファンがその進路に注目。斎藤は「これからゆっくり考えたい」としているが、父・寿孝さん(57)は「早大進学になると思う」と話すなど、家族の意向は進学に傾く。斎藤が渡米前「帰国したらお見舞いに行きたい」と話した早稲田実の先輩、ソフトバンク・王貞治監督も報道を通じ「進学したほうがいい」と勧めている。
早稲田実・和泉実監督は「進路の相談は特に受けていない」とし「家族と話し合わないと。それで本人がプロに行くと言うなら、私は志望届に判を押すしかない」と静観する構えだ。
斎藤らチームは8日に関西空港に帰国。9日に登校した後、10日に群馬県の自宅で話し合いを持つ。15日のプロ志望届提出期限まで、残された時間はわずかだ。
(デイリースポーツ) - 9月7日10時52分更新