2006-0415yms20
三尾浜の引き網漁を見ていたら
やはり私は都の女 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=滋賀県の(琵琶湖の)三尾ガ崎で網引きを見て、と詞書。住所検索をしたら、今の高島市三尾里らしい。引き網の忙しそうな様子を見ていたら、都恋しさが急に込み上げて来たのよ。やっぱり私は京(みやこ)にふさわしい女、なのね。
¶てま(手間)もなく=休む間もなく。平王クはここを「ひまもなく」と読
んで、異説を唱える。参考までに、少し長く引用する。
「ひまもなく…定家自筆本系の群書類従本、古本系の也足叟素然本、
同乙本、群書類従本・東大本、六女歌集本、大阪府立図書館本は
<ひまもなく>で絶え間なく、休むことなく、終始の意味。<てまもな
く>とある本が多い。手の休む間もなく、と取るべきだが、<手間>
は作業をする時間のことなので、それがない、というのはおかしい。
①本文を訂正し、ひまもなく『全評』『論考』『叢書』 ②本文そのままで
<手を休める暇もなく> 『新書』『集成』『大系』」。
□紫020:みをのうみに あみひくたみの てまもなく
たちゐにつけて みやこ恋ひしも
□悠020:みおはまの ひきあみりょうを みていたら
やはりわたしは みやこのおんな
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