悠山人の新古今

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039 少しでも薄の

2005-08-12 05:30:00 | 新古今集

■きのうの歌も、きょうの歌も、現代とはほど遠い和歌風景なので、いくら翻案とは
いっても、とても難しい。苦し紛れというのが、舞台裏で聞える声。本歌は、作者が
身内の服喪で一時帰省していたときに、仕えていた村上帝(天皇)に贈ったとされ
る。

【略注】○ほのか=「仄か」と「穂の香」。
    ○風、花薄(はなすすき)=風が主人、薄が自分(作者)。薄は風があっては
    じめて生き生きとするのだから、少しでも風が吹いてほしい(私になびいてほ
    しい)。
    ○むすぼほれつつ=「風でもつれもつれして。」(岩波版)
    ○徽子(きし)=女御(にょうご、にょご、両読み。皇后候補の女官)。徽子女
    王(全集三書とも読みは「きしじょおう」だけ)が通名。


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