はやばやと朝より赤くあざやかに
四時を待ちたる夕化粧かな
21日、自宅。赤ばかり百本ぐらい、咲き放題中。
白粉花(おしろいばな)。夕化粧。英語名 a four-o'clock、a marvel-of Peru。
写真の技法。中右は、花びらを範囲指定して、色調整。下は、横から撮影し
て切り取り、拡大比で調色、貼り付け。時間をかけた割には凡庸な仕上がり。
みどり児のいささ瞳にわが姿
ありて心のくもり消ゆらん
0歳児。数日前の撮影。幼児のことを英語で infant とか innocent とか言う
が、しみじみ、この世で「罪なき者」と言えるのは、みどり児(嬰児)だけだと感
じる。現代の日本は、その嬰児の受難の時代・・・いつ果てるともない。
■菅原道真ゆかりの大宰府、いまは太宰府市。HPは英語版、ハングル版、北
京語版が用意されている。「九州国博まで あと 57日」、一般公開10月16日
から、とある。去年訪ねたとき、太宰府天満宮の入口に、国博誘致の巨大な看
板が立っていたのを思い出す。
【略注】○わび人=「寂しく暮らしている人。ここでは、失意のために嘆き暮らして
いる人で、作者自身を暗示している。作者は、延喜元(901)年に、藤原時
平の謀略で、大宰権帥(ごんのそち)に左遷され、同三年に、任地筑紫
(九州)で死んだ。」(小学版。かっこ内も) ただし岩波・新潮は微妙に異
なる。
「嘆くことがあって世にそむき暮すひと。」(岩) 「失脚後の作がどうかは
不明。」(新)。
○菅原道真=是善の子。死後に怪異が続出したとして、京都・北野に天
満宮が建てられて、神(天神)とされた。今さら言うまでもない、一番人気
の「学問の神」。ついでながら、ここでも姓と名のあいだに、「の」を入れて
読むのが通例。
道端の名もなき草に際立ちて
鮮やかなる黄の汝が名は何ぞ
鮮やか(さやか)。汝が名(ながな)。ひまわり公園の隅の土手に目立った。名を知らないので、ウェブ検索。
http://homepage2.nifty.com/hanapapa/index3.htm
http://www.okhotsk.or.jp/32622ab/yellow.html
黄色・山吹色・オレンジ色系の花を全部見た。科名で、アカネ、アブラナ、オトギリソウ、オミナエシ、キク、キンポウゲ、ケシ、ゴマノハグサ、サクラソウ、ジンチョウゲ、スイレン、スミレ、ツツジ、ツリフネソウ、バラ、ベンケイソウ、マメ、メギ、ユキノシタ、ユリ、ラン、・・・。ない、ない、ない。唯一似ていたのが、うんらん(海蘭)。ただし、 「海蘭(ゴマノハグサ科) 花は黄色 季節は7月~9月 砂浜」。
とのことなので、これでもなし・・・?
■夜更けまで、夜通し、夜明けまで・・・月を眺める歌人・貴族は、珍しくもなかった。
あす20日丑の刻、望月(ぼうげつ=満月)。
【略注】○思ひも入れじ=「これからは、心に深く思い入れることはやめよう。」(小)
「もう深くはこだわるまい。」(岩)
○式子=悠 011 既出。
樟の照り葉一枚手に揉めば
香ほのかに青空へ立つ
図書館で、きのうの撮影。樟(くすのき。楠、楠木)の葉を軽く揉むと、何ともいえない芳香(広辞苑の表現では「佳香」)が漂う。私はそれが大好きで、近くの美術館に何本も植わっている大木の下を通るときに、必ず一葉いただいている。薄茶色の新葉(若葉)も散見されたので、画面右下に比率を大きくして挿入しておいた。