青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

遺書8 (2020.8.2記述)

2020-08-03 11:19:38 | 香港デモ、新型ウイルス、日記




いや、もう何と言って良いか、、、、。U氏が以前、「後出し(ジャンケン)になるけれど、私はトランプが勝つ(大統領になる)と思っていました」と言っていた(別に疑ってなんかいません)のと同様、僕も、しばらく前(幕下に戻ってきたころ)から「実力は照ノ富士が最強」と思っていました。帰り入幕、即優勝、みたいな漫画のような展開も有り得るのではないかと。

数日前からネットの大相撲コラムのコメントは「照ノ富士頑張れ」一色になって、まさかの優勝。感動・賞賛・祝福の嵐です。僕も珍しく皆に“共感”です。すごく、嬉しいです。それに、朝の山、正代、御嶽海、と、(番付とはかかわりなく)現時点での真の実力者たちが、千秋楽まで縺れ込んで、手に汗を握る展開に久しぶりになったのも、良かったです。

で、野暮を承知で言います。たぶんみんな(大半の人たち)も僕と同じことを思ってるのでしょうが、今言っちゃうとスベりそうで、言わない。

4年前、「悪」の象徴モンゴル大関を、「正義」の象徴日本人新横綱が退治・征伐する。そのうえ、大怪我をした「悪党」を、「ざまあ見ろ」みたいな雰囲気で、ヘイト大合唱。みんな、覚えていますよね?

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ひと月半ほど前にネットにアップされていた素晴らしい記事が再掲されていました。

2020.6.12 大相撲裏話

「手負い稀勢の里V…敵役の照ノ富士が飲み込んだ言葉」
日刊スポーツの佐々木隆史記者の記事、(冒頭と結びの部分のみ割愛し)全文を紹介します。

2017年春場所。この場所は稀勢の里の新横綱場所だった。稀勢の里は12日目まで全勝。久しぶりの日本人横綱による快進撃に、ファンは連日酔いしれていた。その稀勢の里を追いかけていたのが大関照ノ富士。12日目までに1敗を守り、賜杯を虎視眈々(たんたん)と狙っていた。

大きく動いたのは13日目だった。照ノ富士が横綱鶴竜を破った、次の結びの一番。横綱日馬富士の鋭い強烈な立ち合いを受け止めきれなかった稀勢の里は、一気に土俵下まで飛ばされた。土俵上に戻ろうとする稀勢の里だったが、右手で左胸を押さえながら苦悶(くもん)の表情。明らかに異常事態だった。それでも心配するファンをよそ目に、自力で歩いて支度部屋へと戻った。

翌14日目も波乱が起こった。稀勢の里に1敗で並んだ照ノ富士は、琴奨菊相手に立ち合い変化で白星。これまで四つに組んで力強い相撲を見せてきただけに、館内にはブーイングが飛び交った。この日は場所が始まって初めて、16年に手術した左膝のテーピングの上からサポーターを着用。治療のための病院も欠かせない状況で、1つの白星、そして悲願の賜杯を抱くために選んだ立ち合い変化だった。しかしファンにとっての主役は、この日までの声援の大きさから推測すると新横綱だった。稀勢の里の優勝を待ち望んでいるファンにとっては、照ノ富士の立ち合い変化での勝利が面白くなかったのだろう。

その稀勢の里は13日目の負傷の影響で本来の力を全く出せず、14日目も敗れて2敗に後退。そして千秋楽は、本割で稀勢の里と照ノ富士が組まれた。照ノ富士は勝てば優勝、稀勢の里は本割と優勝決定戦で勝てば優勝。これはさすがに照ノ富士が圧倒的に有利だろう-。相撲担当3場所目の若造記者の予想だった。

千秋楽、結び前の一番。取組前から異様な雰囲気だった。両者が花道に現れた時の、ファンの反応は極端だった。新横綱へは大歓声、優勝争い単独トップの大関には手厳しいヤジ。そして本割。待ったがかかった最初の立ち合いで、稀勢の里は右に変化気味に動いた。まともに当たっては勝てないか-。そう思ったが、次は正面から当たり、そして土俵際で突き落とし。新横綱の勝利に、会場が大いに沸いた。そして優勝決定戦。稀勢の里が小手投げを決めた瞬間、満員のファンによる大歓声でエディオンアリーナ大阪が揺れるのを感じた。手負いの新横綱の逆転優勝だった。

当時、記者は照ノ富士を担当していた。13日目に負傷した稀勢の里と並び、14日目に琴奨菊に立ち合い変化で勝って単独トップに立ってから、ファンから向けられる目がかなり厳しくなったと感じた。それは照ノ富士も少なからず感じていたはず。それでも表情に出すことはなかった。優勝決定戦後の西の支度部屋。肩を落とした照ノ富士は、報道陣に対して「目に見えるつらさと目に見えないつらさがあるんだよね」とつぶやいた。

照ノ富士が支度部屋を出た後、会場を出るまでついていき、目に見えるつらさと目に見えないつらさとは何か、聞いてみた。すると「みんなには分からないよ」。遠くを見つめる照ノ富士にそう言われると、何も言えずに見送った。ノートに書かれたこの場所の照ノ富士への取材コメントは、この言葉で終わっていた。

新横綱の劇的な逆転優勝は印象深い。一方で、敗者の言葉も同じぐらいしっかりと記者の心に刻まれた。本当は不満や鬱憤(うっぷん)など、言いたいことは山ほどたまっていたと思う。それでも言い訳せず、飲み込んだ姿は今でも忘れられない。

【日刊スポーツ 佐々木隆史】

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*「貴乃花×武蔵丸」戦(小泉首相の「感動した」のとき)のデジャブです。あの時、武蔵丸が実力を出し切れた、とは、どう考えても思えません。日本国民全体を敵に回すことにもなりかねませんし。

結局、「正義の英雄」(貴乃花と稀勢の里)に退治された「悪の象徴」武蔵丸も照ノ富士も、今では日本人に、非常に愛される存在になっている。もっと酷い仕打ちを受けた、ほとんど犯罪者みたく角界から追放された朝青龍、日馬富士しかり。

退治されれば、仲間として認めてくれるのですね。当たり前といえば当たり前なのでしょうが、、、。

白鵬は、なかなか退治されない。よって未だにブーイング・ヘイトの嵐から逃れられないわけです。

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昨日は(勝利はつかなかったけれど)楽天・福井君、今季初登板蜂先発、よく頑張った、嬉しいです。

海の向こうでも、ダルもマエケンも菊池も、快投でした。



コメント
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