場末の雑文置き場

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男女二元論とフェミニズム

2018年12月08日 | ジェンダー・家族等

私は女性差別問題に関心があるし、 フェミニズムの思想は概ね共感できるものだと思っている。だけど、フェミニストと名乗っていたり、それ系の主張を多くしている人で、この人とは決定的に相容れないな、と感じる人は少なくない。

特にTwitterで見る女性と思しきフェミニストの中には、私の日常の世界以上のガッチガチの男女二元論者が結構な割合で居た。例えば「フェミニズムは女のものです。男は入って来んな」みたいなこと言ってたりとか。
あの人らの「女」っていうアイデンティの強固さには驚く。私は性別の縛りから逃げたくてフェミニズムに救いを求めたところがあるんで、こういうのには違和感しかない。

加害され続けてきた後遺症ではあるのだろうが、あまりにも強すぎるミサンドリーを見てしまうと恐ろしくなる。男性性を振りかざす人を憎むならわかるけど、男に生まれたというだけで一様に加害者、敵に分類するのは少しおかしいんじゃないだろうか。私は女扱いされたくないから、人を男扱いもあまりしたくない。その人の性別よりもどんな行動をとって普段何を言っているかを見たい。

女性とは小さくて弱いものだ、みたいに男女の差異を殊更に強調するフェミニストも何度か見た。そりゃ平均的にはそのとおりなんだろうけど、そうやって断定してしまうやり方には引っかかりをおぼえる。あの人らの口ぶりだと、でかくて腕力の強い女は女じゃないみたいだし、虚弱な男もいないことになっていそうだ。こういうものは個人差だって大きいし。同性なら力が同じくらいなんてことももちろんないのに。
フェミニズムは、女はこういうものであるとか男はこういうものであるみたいに人を型にはめることからの解放を目指すものだと思っていたんだけどな。

私には自分の性別というよりは性別という枠組みそのものに対する違和感が強くある。自分も性別から自由になりたいし、女らしさや男らしさみたいな世間の押しつけで苦しんでいる人はみんな救われてほしい。性別問わず。だから男の子プリキュアが出てきたときにフェミニストからの否定的な反応がかなり多かったことについてはとても残念に思った。

いろいろ考えると、多分私はフェミニストではないんだろう。女性差別を解消したいっていう気持ちはもちろんあるけど、それ以上に性別の枠組みを破壊したいという気持ちが強いので。フェミニズムは女性の問題を扱うものという線引きがあるけど、私は男性が受けている抑圧についても関心があるし。

だからといってアンチフェミになるつもりも全くない。一部の過激で差別的な人にばかり注目してフェミニスト全体を攻撃するような輩は敵だと思っている。
正直なところ嫌いなタイプのフェミニストはたくさんいるけどそうでないフェミニストだってたくさんいるし、フェミニズムという思想自体はいいものだと思っているので。

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