Twitterでフェミニストを自称していたり女性差別反対を表明して繋がっている人たちの最近の発言にはひどいものが本当に多い。男児ももっと性被害に遭ったほうがいいとか、男児を間引けとか。もちろんこういう発言を批判する人もいるけど擁護する人も多くて、あまり自浄作用がない状況になっている。
その中でも今特にエスカレートしているのがトランス女性に対する差別発言。これに反対しているフェミニストアカウントのほうが少ないんじゃないか、と思えるくらいの状況。
トランス女性のふりをしたエロ目的の男性がトイレに入ってくるのが怖いって、本気でそんなことがあると思ってる? 自分の根拠のない不安のために人を排除しようとしておいて、差別者扱いをひどいと言う。トイレすら制限されてしまったら普通に日常生活を送るのも困難になるってことがなんでわからないのか。自分が安心するために人に不便を強いていいと思えるところがマジョリティの傲慢なんだよ。
こういうのもフェミニズムと呼べるんだろうか? さすがに違うよな。違うと思いたい。でも「こんなのはフェミニズムじゃない」と言うと「フェミニスト鑑定士」なんて呼ばれて批判されたりするんだよね。
それと、「男性に見える人に女子トイレに入ってこられると不安」っていうのをトランスへの恐怖に結びつけるのもずれてる。こういうことを思っている人は、シス女性はみんな普通に女性に見えてシス男性はみんな普通に男性に見える、って前提を疑ってないよね。人間の多様性を舐めてるな。
「私の観測範囲では誰もトランスフォビアを表明なんかしていなかった」って言ってた人のフォロー欄を見てみたらトランスフォビアを表明しまくってた人らがズラリと並んでいたりすることもよくあった。本当に自覚がないんだな。「軽々しく差別認定するのはやめろ」って、それ女性差別に声を上げてきた人たちがミソジニストからよく言われるのと同じことじゃない?
女性の概念が変わったら困るらしいのだが、なんでそんなものを必死になって守ろうとするのかわからん。むしろぶち壊すべきものじゃないの? こんな性別二元論者・保守主義者が「フェミニスト」名乗ってるってなんの冗談だよ。
こういう空気を諌める人もそれなりの数出始めたけど、それに対して「差別に反対する人同士が分断されるのは悲しい、本当の敵はミソジニストのシス男性なのに」みたいなこと言ってる奴が何人か。差別に反対してる、って図々しいんだよ。奴らは自分の属性に対する差別にだけは反対で他の差別は大好きな人だし、どっちも本当の敵だよ。今回トランス叩きの中心となっているのは間違いなくシス女性たちなのに、それを別のものに責任転嫁しようとする者たちも奴らと同類だ。
そもそも男が原因なんだからどうのこうのって、甘えるのもいいかげんにしろよ。自分だって差別の加害者になりうるんだっていう視点がスポーンと抜け落ちていて、その無自覚ぶりに唖然とする。
女性差別を受けてきたことは自分がやらかした差別の免罪符にはならないし、女性というだけでどんな場合でも絶対的に被害者になるってこともないよ。当然のことだけど。
女性差別問題ばっかりにフォーカスを当てていると他のことが見えなくなる。だから「女性差別が一番深刻な差別なんだ、それに比べれば人種差別その他の差別なんて大したことない」とか言う奴が出てくる。これも本来なら大炎上して然るべき発言だけど、一部の人が批判しただけで大した問題にされなかったよね。こういうのを諌める仲間が存在しないか、あるいはとても少ない。はっきり言わないまでも多くの「フェミニスト」が同じようなことを思っているんだろうね。あの人らの普段の感じからして。
少し前のツイッターレディース全盛期もこんな感じだったな。ヘイトの対象はトランス女性じゃなかったけど。今のフェミニストの連帯の中には、元ツイッターレディースが中心的存在として大量に混じっているからね。
これからもまた、奴らは同じことを繰り返すだろう。トランス差別発言はいずれ沈静化するかもしれない。でも、いつかまた別のターゲットを見つけて攻撃するよ。だから注意深く見ないといけない。
私も前はツイッターレディースのことをきちんと把握しきれていなかった。特に目立っていた人たちのことは覚えていても、積極的に差別発言はしないがツイッターレディースに理解を示していたり、ツイッターレディースを大量にフォローしたりしていた人たちのことまでは。
でも今度は忘れないから。
積極的に差別発言した奴だけじゃなくちょっとでも理解を示した人、無神経に恐怖を表明し続けた人、本当の敵は他にあるといった人、みんなクソだと思うし誰がそういう態度をとったか覚えておくことにする。
影響力ゼロの私がそうしたところでなんの効果もないことなんて百も承知だけど、それでも。