鬼瓦(定善寺 酒門町363)
屋根の最高部末端に飾られる瓦で、魔除け、厄除けの意味があるようです。鬼の顔も多いようですが、その形相で魔を追いやるという意味があるのでしょう。河伯面といって、水神であるという説もあるようです。(大言海)
鬼犾頭(きぎんとう 孔子廟 三の丸1-6)
龍の頭と魚の尾を持つ霊獣で、鯱(しゃちほこ)と同じように魔除けだそうです。これも、水を吹き出す姿をしていて、防火の意味もあるようです。「犾(ぎん)」の字は「犬の吠え合う声」を意味するそうですので、もとは狛犬のような姿だったのかも知れませんね。孔子廟には、鬼竜子という狛犬のような霊獣も屋根にいます。
石散当(いしがんとう 宝蔵寺 谷田町633)
日本では沖縄に早く伝わった魔除けの風習で、徐々に北の方に広がったので、南に多いようです。「石敢当」とも書くようですが、読み方ではこの漢字がよいのでしょう。宝蔵寺では、寺の結解と解釈しているようでした。
桃(六地蔵寺 六反田町767)
六地蔵寺にある手水舎(ちょうずや)の屋根に、桃の実がついていました。伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉(よみ)の国の醜女(しこめ 魔女)に追われたときに、桃の実を3つ投げて助かったそうで、桃は魔除けの実のようです。この屋根には鬼瓦もありました。
ヒイラギ(小林町)
葉にある鋭いトゲが魔除けになると考えられたようで、節分の門口に飾られたそうです。写真では、ヒイラギの下に、別の枝があるようなので、もしかすると、先に焼いた鰯の頭がついていたのかも知れません。ヒイラギの名前は、とげで「ひいらぐ(古語ではひひらぐ 疼ぐ ひりひりいたむ)」のでいわれたようです。
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