Feelin' Groovy 11

I have MY books.

失踪者

2005-05-04 | 
   世の中のものごとってのは気に入るとか気に入らないとか、
   ただそれだけで決まるわけではないんだぜ
         (カフカ『失踪者』の「火夫」より 白水社)


そんなことは分かっているけれど
この物語の主人公カールは、それを律儀にこれでもかというほど
体現させられる。あまりにも理不尽な事に出合うのに
カールはそれが世の常とばかりに結構素直に受け入れる。
これが読んでいて腹が立つ。
16、7くらいの歳ならもう少しジタバタしたい。
そして少しずつあきらめていくことが大人になっていくってことではないのかね?
私は今でもジタバタしてしまうけど。