Feelin' Groovy 11

I have MY books.

友達へ

2005-05-14 | 
一昨日携帯のメールで
何の為に日々を過ごしてる?と友達から聞かれました。
長くなりそうなのでここに返事を書きます。
(なんかこの質問、尾崎豊の『十七歳の地図』を
 思い出させますね)


私もそのようなことを考えた時期はあったので
人に説明するとしたらこう言います。

ちっぽけな幸せを感じる為に日々を過ごしてる。
言い換えるとちっぽけでも幸せを感じる瞬間があるから
生きていけるのではないでしょうか。

人はその「何の為」の「何」というものが
具体的に示された方が安心でしょう。
けれどそれは1つの言葉で表すことができません。
それは人によって異なるものだし
毎日の自分の経験の中にそれらは見つけられます。

こういう考えは下の本を読んだ時に持ちました。

「みんなは、特急列車に乗りこむけど、いまではもう、
 なにをさがしているのか、わからなくなってる。
 だからみんなは、そわそわしたり、どうどうめぐりなんか
 してるんだよ・・・・・・」(中略)
「きみの住んでるとこの人たちったら、おなじ1つの庭で、
 バラの花を5千も作ってるけど、
 ・・・・・・じぶんたちがなにがほしいのか、わからずにいるんだ」
(中略)
「だけど、さがしてるものは、たった一つのバラの花のなかにだって、
 すこしの水にだって、あるんだがなあ・・・・・・」
      (『星の王子さま』サン=テグジュペリ作 岩波書店)

これは1つの答えだと思ってます。
 
でも本当の私の返事は
「生きていくために日々過ごしている」になっちゃいます。
読む人によって
私が表現したいことが正確に伝わらないような気がするので、
こういうことはあまり文章で簡潔に表したくないのだけどね。
本を読んだりして自分に合ったものを見つけるのが一番でしょ。


  でもその前にいったい何を探せばいいのかが
  自分でもよくわからないんです。
  (中略)
  何かを探しまわることが本当の人生だという風にです
  (中略)
  本当にそれが存在するのかどうかさえ私にはわかりません。
        (『羊をめぐる冒険(下)』村上春樹著 講談社)
 

  俺たちはただ黙々と歩けばいいんだ。
  淡々と、自ら律して、自分の能力だけを信じて。
  誰だって眠れない夜があるんだ。
  ひとりの夜と張り合えるだけの何か力が必要なんだ。
               (『19分25秒』引間徹著 集英社)


「忘れても忘れなくても、どうせ待たなくてはならないからさ。
 ああ、私はこれが欲しかったんだ。やっと目的のものを
 目の前にしてそう気がつく。うまくいって、そのものが残って
 いればの話だけれど。・・・人生ってそんなもんだよ。(後略)」
     (『ゆで卵』より「ハンバーガー」辺見庸著 角川書店)