芥川賞をとった『猛スピードで母は』を読もうとしたら
一緒に「サイドカーに犬」が収められていた。
昨年だったか映画化されていたので
タイトルだけは知っていたけれど
観ていないし、それが長嶋有の原作だったなんて知らなかった。
本文で目に見えるような印象的な場面があるので
そういうところは映画でよく表現されているんだろうな、
と想像する。
私の気に入ったのは終盤。
「薫もそろそろなんじゃないの?」と弟はいった。
私はうろたえた。「そろそろ」というのが結婚を
意味すると気付くのに少し時間がかかった。
結婚のことだと気付くと、むしろ私は安心した。
それよりもっと別のなにかが「そろそろなんじゃないか」という気がする。
(『猛スピードで母は』より「サイドカーに犬」長嶋有著 文藝春秋)
なにがそろそろなのか。
いろいろ考えたあげく、
主人公の薫が洋子さんに最後に会ったときにもらった、
RCサクセションのテープを聴けるのが、
そろそろだってことに、私の中では落ち着いた。
当時は小4。
たぶん薫は歌を理解できなかっただろう。
でも今の薫なら彼の歌が身にしみるはずだ。
作中登場する「いい事ばかりはありゃしない」の歌詞を借りるならば
そろそろ「何も変わっちゃいない事に気がついて、
坂の途中で立ち止まる」時期だということ。
映画でココはどう表されていたのかな。
省略されてたりしてね。
「いい事ばかりはありゃしない」→歌・歌詞
一緒に「サイドカーに犬」が収められていた。
昨年だったか映画化されていたので
タイトルだけは知っていたけれど
観ていないし、それが長嶋有の原作だったなんて知らなかった。
本文で目に見えるような印象的な場面があるので
そういうところは映画でよく表現されているんだろうな、
と想像する。
私の気に入ったのは終盤。
「薫もそろそろなんじゃないの?」と弟はいった。
私はうろたえた。「そろそろ」というのが結婚を
意味すると気付くのに少し時間がかかった。
結婚のことだと気付くと、むしろ私は安心した。
それよりもっと別のなにかが「そろそろなんじゃないか」という気がする。
(『猛スピードで母は』より「サイドカーに犬」長嶋有著 文藝春秋)
なにがそろそろなのか。
いろいろ考えたあげく、
主人公の薫が洋子さんに最後に会ったときにもらった、
RCサクセションのテープを聴けるのが、
そろそろだってことに、私の中では落ち着いた。
当時は小4。
たぶん薫は歌を理解できなかっただろう。
でも今の薫なら彼の歌が身にしみるはずだ。
作中登場する「いい事ばかりはありゃしない」の歌詞を借りるならば
そろそろ「何も変わっちゃいない事に気がついて、
坂の途中で立ち止まる」時期だということ。
映画でココはどう表されていたのかな。
省略されてたりしてね。
「いい事ばかりはありゃしない」→歌・歌詞