やらなきゃなあ、と思っていた薪ストーブのメンテナンス。初めてなのでストーブ屋さんに来てもらいました。
やり方を教えてもらい、来年からは自分で(旦那が)やる、です。そもそもちょうどメンテの日に私が外出してしまったので旦那のにょろにょろメモで教えてもらいました。
既に灰も処理して見える部分はキレイにしていたので、主には煙突の掃除、です。作業としては、
①ストーブの天板を外す
②屋根に上って煙突のてっぺんを外して掃除
③煙突の上からブラシを挿入して掃除・・・これで煙突の中のごみが落ちてくるようです
④煙突のてっぺんを元に戻す
⑤ストーブに落ちたごみ(煤とか)と灰受けに落ちたゴミを掃除
⑦ストーブの天板を戻す
思ったよりも汚れていなかったようですが、初年度だったのでどのくらい温度をあげればいいかわからず、最初は不完全燃焼が多かったのでその分の汚れはあったようです。私がいなかったのをいいことに「妻がケチであんまり燃やさなかったから」と言ったとか。あながちウソではありませんが。
我が家のストーブ(スキャンサーム)は熱効率がよく温度も上がるので、割と煤はつきにくいんですよ、とは言ってました。今年は購入したものがほとんどだったので広葉樹でしたが、次のシーズンからは針葉樹も混ざってくる予定。特に松はヤニが付くので要注意のようですが、町の貯木場で無料で手に入るのは松が多いのです。使い方を工夫しないと来年は痛い目にあうかもしれません。
前回薪ストーブ導入について書きましたがその続編です。
covacoは平屋で吹き抜けやロフトもなく天井もそんなに高くありません。従って、温かい空気が上から降りてこない、ということはありません。それでも、この狭い範囲でも天井近くが床付近よりも温かくなるのは当然なので、少し空気を攪拌できないかな、と思い始めました。
(covacoの公式HP:http://www.freeq.jp/WORKS/COVACO.html)
だからってこの低い天井にシーリングファンをつけても邪魔なだけ、サーキュレーターは小さいとうるさい、大きいと邪魔・・・そこで調べていて「エコファン」という面白いものを見つけました。
薪ストーブの上に置く→下側で熱され上側の放熱板で冷やされる→その温度差によって電流発生→その電流でモーターを回す、のだそうです。細かい仕組みはさておき、ストーブの上においておけばよい、電源がいらない、静か、という点で非常に私好み。
我が家のストーブはskanthermのelementsという縦長のタイプでストーブトップが狭いので、そこに乗る小さめのエコファンを購入し設置しました。
いつも通り、焚き始めると80度くらいで音も出さずに回り始めました・・・これがまた健気でいい感じです。最高はストーブトップの温度350度までと書いてありましたが、我が家ではそんなに高温になるまで焚くことはないので問題なさそうです。そして、200度くらいになって近くに行くと熱風を感じますので、それなりの効果はあるんじゃないかと思います。熱風を感じる時点でも気になるような音はしないのでいい意味で存在感なしです。
ちなみに、前回述べた薪消費量についてはストーブの燃焼方式や燃焼能力はもちろん、温めたい部屋の広さや吹き抜けの有無、家の断熱性にも左右されます。あとは暑がりさんと寒がりさんでは目標とする室内温度も違うかと。暖かい部屋で半そでで過ごしたい方と、ほどほどでセーターを着て過ごす方では当然薪の消費量には差が出ます。きっと、シーリングファンやエコファンのような補助ツールを導入しているかどうかも影響してくるでしょう。余談ですが、自分で薪を割るのであれば入る薪の長さも重要で、短い薪しか入らないストーブだと玉切りと薪割の回数が増えてしまいます。しかし、それもレジャーと思えば・・・(笑)
厳寒の信州に住む、covacoをつくる、と決めたら、やっぱり薪ストーブは必須でしょ、と自分では思っていたのですが、主人に言わせると、私が薪ストーブを欲しがるとは思わなかったそうで、私が反対しなかったのを一番喜んでいるのは主人のようです。
薪ストーブって贅沢品なのですよね。薪さえ手に入れば燃料代はただ、と言えるけど、まず導入に薪ストーブ本体+工事費で50万から100万くらいかかり、薪も購入しようとすると一束(7~8キロ)で3~500円くらい。そして、これがどのくらい必要かというと、近所の方は一日4束くらい、とおっしゃっていましたし、住んでいる地域にもよりますが、ネットで検索するとひと冬4トンとか7トンとか、いろんな情報があり・・例えば4トンだったとして、一束8キロで350円だったとすると500束必要で175,000円!となるのです。エアコンとかファンヒーターとか比べるとちょっと後ずさりしてしまいそうになります。まあ、時々やってくる別荘族ならば、別荘に薪ストーブは必須、週末だけだったら薪の消費量も抑えられる、そもそもそのくらいの薪代は惜しくない人たち、なので問題ないですね。
さて、そんなに高コストの薪ストーブを私が選んだのは、家中を温める方法としてスーパー素晴らしいんじゃないか、と勝手に思ったから、それだけです。何せこのエリア、冬の最低気温はマイナス15度くらいまで下がり、最高気温が氷点下の日も珍しくありませんから、私が「越冬」できるかは重要課題でした。結論としては、これだけ冬仕様の高気密・高断熱の家ならば本当は石油ストーブで十分だったのだと思いますが、既に「スーパー素晴らしい」薪ストーブを設置すると決め、薪ストーブの前でまったりする夢だけが広がっていたため後戻りの余地はありませんでした。
そして最初の冬を過ごしてみて、薪ストーブは最高です!まず暖かい!そして、単純そうに見えるのに、暖炉や焚火とは異なり、燃焼の化学を考慮してつくられていることを知れば知るほど感動します。そして、予想通りですが、揺れる火は人を幸せな気持ちにしてくれます。気づいたらずーっと燃える火を見ていて、いかんいかん、と我に返る始末です。
ちなみに、我が家は一番寒い時期でも夕方から夜にかけてストーブをつけて、あとはその余熱で過ごしています。高断熱で東京の一軒家より暖かいので、寒いときは石油ファンヒーターを併用すれば十分です。薪ストーブは焚きつけから始まり、時々薪をくべたり、と手間がかかります。ヒーターのように20度に設定しておけば終わり、スイッチ切ったら消えるというモノではないので、10分だけつけたいというようなシーンにはそぐわないのです。
そんな我が家の薪の消費量、現時点の予測では冬が終わるまでに1トンは超えないんじゃないかと。でも一日中つけていたらやっぱり今の4倍くらいかかるのだと思います。今年の薪はふるさと納税でほとんどゲットしたので、ある意味2000円で賄えました。来年の分は、近所の伐採現場からいただいたり、町の貯木場から運んできたりで、自分で薪割をしたのを薪だなで乾燥させているところです。もちろん、チェーンソーや斧などの初期投資はかかっていますが、タダで調達できる間はこれほどいい暖房器具はないのではないかと思います。歳とって薪が割れなくなったら、石油ストーブにチェンジですかね。
焚きつけは最初着火剤を購入していましたが、今は松の落ち葉と松ぼっくりでやっています。カラカラになったものを散歩をしながら近所で拾ってきたのですが、なかなかの優れものです。