主夫

2007-11-12 00:00:13 | エッセイ風
 主夫・・・男の人が家に入って家事をするってこと。

 作家で、後にブレイクされた方にこれやってたパターンはあります。でも限りなく少ないと思う。
 書く時間は取れると思う。けど、プライドとか周囲の事情とか・・・とにかく妻の理解ね。「取り合えず私、外で働く方が好きだから」これがないと後はよくある泥沼でしかない。
 
 主夫って、大変なんだと思う。男が家にいて妻が働くって、世間の偏見がまずある訳でしょ。そこから戦ってかなきゃいけない。
 
一昔前、女が外で働くには色んな偏見と戦っていかなきゃならなかったのと同じ。勿論その内容は違う。でも「主夫」もありって実績を作ってかいけないことと戦ってる。
 そこの所は、きっと一緒。

 家の母はキャリアウーマンで外で働いてた。子供のことでちょっとあった時、「外で働いてるお母さんだけが大変なんじゃないんです」って専業主婦のお母さんから言われたことがあったらしい。まあ、外で働くかどうかは、それぞれの人や家の問題で、だからそれがどうこうじゃないと思うけど、ひとたび他人に何かが及ぶ事態になるとそう言われちゃう。そこでくくっちゃうんだって思うけど、それが現実。
 女性が、外で働くってことは、それ程色んな問題含みだった。今もそうだろうけど、前よりはずっとましになってる。
 
 今、主夫になる人も戦ってる。きっと。なまけたい?ヒモ?男の癖に。とにかく好奇の目ね。

 個人的な趣味の問題で行くなら、子供の世話をするお父さんってけして嫌いじゃない。好きなのよ。子供にあたる子が女の子ならとても嬉しいだろうと思うのよ。

 でも自分の旦那さんがそれをするとなるとまた違う気もする。
 私の場合はそもそも自分が外へ出て働いて家計を支えられるだけのものがないから、それしたいって仮に相手の人から言われたら、論外。
 収入がある女性にしたって、いざパートナーとなる男性から「主夫宣言」されたら、かなり悩む。
 あっさり「いいよ」とは早々言えない。

 今やってるワールドカップバレーボールの選手の方がインタビューで「コートの中でなら自分が出せる」って言ってた。
 ちょっと目から鱗の発言だったわ。コートの中、バレーやってるからね、確かにそれ好きなんだろうけど、コートの中。

 でも役者が「舞台の上でこそ生きてる実感がする」だの、作家が「書いてる時に生きてる充足感を感じる」って言うのと確かに変らないんだなって思ったら納得した。
 
 主夫する人も家族の為に家事をすることに充実感を感じるんだろうな、きっと。
 だからそれを何と戦っても選んでいいと思う。

 性格なのか、向き不向きの問題なのか・・・。
 後は周囲の理解の問題。周囲の理解さえ得られれば、取り合えず誰が何を言おうと大きな力を得たことに違いない。
 
 ただ1つだけ、これだけは思う。キャリアウーマンしてる母親の子に育った私がそれでよかったと思えるように、主夫してるの家に育った子が将来、主夫の子で良かったと思えるようになるといいな。
 それが全てではないにせよ、それが何かの、主夫を選んだ人の答えとなる筈。

 それが戦いの後の勝利の証。