恩師のご著書「講演集」より
講演集、 三
常に「明るい思い」に切り替える訓練
今度は親の失敗で、知らない為に間違った子供の育て方をした場合、
子供さんが苦しみの中に入られます。
親も又、それと同じ苦しみ、それ以上の苦しみを味わわなくてはいけません。
しかし、もし、そのような環境を与えられてしまった場合は、
これをどのように乗りきるかが問題です。
これが大事なのですよ。
「大難、小難」という言葉があります。
「ああ、これぐらいだったら結構だ、もっとひどいお子さんもあるのに、
私の子供はこれぐらいで有難い」と思い、また、少しでも良くなってくれたら、
「ああ、良くなってくれて有難い」と、常に感謝に心を変えることです。
そして、要らぬよけいな心配をしないことです。
よけいな心配をしたら、それは、もう明らかに次のよけいな
心配事につながってきます。
だから、「必ずこの子は健康になってくれる、
必ずこの子は素晴らしい子になってくれる」と、
常に念じるのです。
明るい想念を常に持ってもらうことです。
プラス志向ですね。
或いは常に光のほうに心を向けるのです。
そして、発想の転換、思い方をパッと切り替える訓練をすることです。
一つのパーンと頬を叩かれたとします。
普通だったら、腹が立つなあと思うのですけど、
「ああ、有難い、二ついかれることを思ったら、結構なことだ」と
言って、喜びに変えるのです。
或るいは手のひらでパーンと横っ面を叩かれたら、
「ああ、有難いよ。ゲンコでいかれることを思ったら結構だ」と言って、
その思いを無理しても変える訓練をするのです。
そして喜びに変えてしまうのです。
それを常に訓練していきますと、
やがて環境もまた明るくなってきます。
では今度は、病気になったり、精神的に苦しんだりした時の、
ご本人の心の在り方ですね。
これは絶対に、神様の御子として
必ず治るのだという強い信念を持って下さい。
そして、自分にそういう災いをするものは一切無いのだということを、
強く自分自身に言い聞かせて、自分が神の子らしく、
神様の心をよく理解するように、実践に移していくことです。
神様とは大調和でしょう。
調和とはバランスです。
あのヤジロべエは、いくら細い指先でもちゃんと立ちます。
あれは、両方の重さが同じだから立つのですね。
いくら危険な場所でも立ちます。
自分と相手が調和していくことです。
自分のことばかり考えていてはいけません。