浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

肉体の限度にいどみ人救う
愛の行い我が内の神

「垂訓」

2023-06-25 00:21:08 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

          恩師のご著書「講演集」より


              講演集、三

          子供は親に目覚めを導く

先の続き・・・

しかし、そういう心境になれるまでは、
自分の心はほんとうに鬼でした。
今思っても、鬼か気違いのような私だったと思います。
ちょうど、二月の凍りつくような寒い夜空に、
冷たいお月様が冴えわたっているのです。
もう家にいても、じっとしていられず、
居ても立ってもいられなくなって、
どこへ行ったか分からないけど、
電車に乗って帰ってくるかも分からないと思って、
駅へ迎えに行ったのですね。

私は三十歳から、
地域の役をいろいろさせてもらっていましたから、
顔が案外広かったのです。
駅の辺りで私の顔を見ましたら、「長尾さん、こんばんは」と、
挨拶して下さる方があるぐらい顔が広かったのです。
あの頃は、青少年指導員などをしておりまして、
夏休みになると、非行が多くなりますから、
学校の先生と指導員とが連絡をとって、
暗い所で悪いことをしていないか、
監視に回っていました。
私は自分の子供をつかまえるのではないかと、
ヒヤヒヤしてながら巡回していました。
「泥棒捕えてみれば我が子なり」ということになっては、
格好がつかないですね。


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