YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

カエデの花が咲きました

2022-03-25 06:00:00 | 樹木



冬の間葉を落としていたカエデは春になると葉と花を一斉に展開します。下向きの小さな花は、人に目立つことはありません。もちろん虫にも目立たない。風媒花なので目立つ必要がないのです。



小さいけれど、ちゃんと花弁があります。飛び出して見えるのは雄蕊の葯。

咲き始めたものと、既に受粉を終えたもの、まだ蕾のもの…↓



受粉した子房はプロペラ状の種子になります。



この種子が成長し、空を舞って旅立っていくのは、秋のお話。これから半年近くかけて、種子の中に次世代が育つための栄養を蓄えていきます。

冬芽の姿の時には、鱗片に守られて折り畳まれていた葉っぱ。折り紙の谷折り、山折りみたい。



だんだん広がって手のひらみたいな葉っぱの完成。



カエデは在来種だけでも国内で27種。園芸種もたくさんあるので、何が何やら…。

中には新芽が真っ赤な種もあります。



春から紅葉しているみたいです。

まだ柔らかな新芽。これから太陽の光をたくさん浴びて、次の命に栄養を送るんですね。



春は新しい命が次々目覚める季節です。





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ジンチョウゲ香る頃

2022-03-14 06:00:00 | 樹木



早春の宵闇、鼻腔をくすぐる芳香。今年もジンチョウゲが花開く頃。紫と白の上品な姿より、ます香りに気づかされる花です。温かな風とともに漂う香りにほわっと心が和みます。




ジンチョウゲといえばこの歌

淡き光立つ 俄雨
いとし面影の沈丁花〜
(松任谷由実「春よ、来い」より)




ユーミンいいですねぇ~。どうしてこんな美しい詞を紡げるのでしょうか…。


それは それは 空を越えて
やがて やがて 迎えに来る~

ひと雨ごとに暖かくなるといいます。もう春ですね。

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メタセコイアの花が咲く

2022-03-12 06:00:00 | 樹木



三角形の樹形が美しいメタセコイア。実物よりも先に化石が知られていたという珍しい経緯をもつ樹木。2〜3月、枝の先で膨らんでくる冬芽。葉が出てきたのかと近づくと、房状になった花が満開になっていました。



メタセコイア(ヒノキ科)
学名  Metasequoia glyptostroboides
和名 アケボノスキ

関西の地層から発見された植物化石は、セコイアに似ているが違う特徴も持つことから「メタ(奇妙な)セコイア」と名付けられたと言います。ところが、1941年正式に命名されてから5年後、中国に現生種があることが分かりました。

命名された時には日本各地で化石が発掘されていたものの、すでに絶滅したと考えられた植物が、実は絶滅していなかったわけです。





そんな経緯があったため、その後、メタセコイアは「生きた化石」と呼ばれるようになりました。もっとも日本国内に限定すれば、命名時にはすでに日本に存在していなかったことは事実で、今見られるメタセコイアは中国で発見されたものの種子や苗から増えたものです。



美しい三角形の樹形。

さてこの写真、季節は3月。枝先についているのは葉ではなく花。



メタセコイアは針葉樹には珍しく、秋に落葉する樹木です。そして、春いちばんに伸びてくるのは葉芽ではなく花芽。



これ、房状になった満開の花なんです。

足元を見回すとありました!






よく観察すると、雄花のようです。後で調べたところによれば、雌花は主に枝の先端につくそうです。

もっとしっかりと観察すればよかだなぁ…

この花があのかわいらしい球果を作るのかぁ…





メタセコイアの球果は、不思議なことに春と秋、年2回ほどの落下のピークがあります。

クラフトに使うには、春の終わり、まだ緑の球果を拾って乾燥させると、綺麗な色と形になり使いやすいのですが、中でから大量に出てくる種子が厄介です。



緑のものでも、種子が出てくることから受粉はしているようなので、早くに実を落とすのは種子を二分する戦略なのか、そらとも厳選した球果を育てる戦略なのか…。それとも単に落ちてしまうだけなのか…。

気になりつつもまだ謎のまま。




いつか謎が解けるかな?

ちなみにセコイアというと、巨木で有名なジャイアントセコイアがありますが、こちらはスギ科という共通点はありますが、属は違い近縁というわけではありません。








ジャイアントの名にふさわしい大きさです。なお、ジャイアントセコイアはセコイア属(1属2種)の総称で、種名ではありません。



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春浅き森〜木の芽お越しの雨〜

2022-03-04 06:00:00 | 樹木



雨水から啓蟄にかけて降る雨を「木の芽起こしの雨」と呼ぶそうです。味わいある響き。暖かいかと思うとまだ寒さの残る頃ですが、これから春本番へ向けて季節は加速していきます。開花や展葉のスイッチが入り、森の木々は大忙し。


ユキヤナギ

サクラ


ニワトコ


ガマズミ


キブシ


ウグイスカグラ

きっと次々に花や葉が開き、再び森がにぎやかになっていきますね。

再び命の輪が回り始めます。




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ヤナギ萌え

2022-02-26 06:00:00 | 樹木


ヤナギがほんのり色づいてから季節。萌黄色と呼ばれる淡い黄緑色が
美しいです。「萌え」って、本来は「芽生え」とか「芽吹き」の様子を指す言葉。ちなみに「ヤナギ萌え」という言葉は私の造語。この季節ならではの大好きな風景。

「下萌え」なんて言葉もあるそうです。枯れ草の下から若草が芽生える様子を表した言葉なんだとか。「草萌え」ともいうそうです。日本語って美しい!!



本当にちょっとだけ顔お出した若葉たち。これから葉を広げ伸びていくんですね。

暖かな夕日に包まれていました。



春は霞の季節でもあります。
ぼんやりとした風景は幻想的です。


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