山形県の米沢へ遊びに行ってきました。
山形といえば「紅花」!
そう山形県の「県の花」です。
シルクロードを渡来して日本にやってきた植物で古くから染料や油量として重宝されてきました。
紅花から作られた口紅 (完全に乾くとタマムシのような緑色になります)
小満の次候に「紅花栄」というのがあり、以前から紅花畑を見てみたいと思っていました。もっともこの候は5月末頃のもので、紅花の最盛期は7月上旬頃。ひょっとすると、七十二候でいう紅花は、真っ赤な「ツツジ」のことではないかという説も…
2024.7.22
ちなみに私が訪れた7月下旬には、まだかろうじて花が残っていました。最盛期には新幹線からも黄色い絨毯が確認できるとのこと。
さて、この紅花の花色には
水溶性の黄色と水に溶けにくい赤色が混じっているとのこと。ただし赤色の含量はわずかに1%。
咲きはじめは黄色しかなかった花びらですが、枯れる頃にはオレンジ色に。
花から黄色の色素を取り去り、赤色だけを抽出して染料に使うのが紅花染めです。以前博物館の展示で美しい紅色の着物を見たことがあります。
紅花染めの着物(兵庫県立人と自然の博物館・館外企画展)
現在これ↑を再現できる技術はないんだとか。
それくらい紅花染めは奥が深いそうです。今回は染色工房わくわく館さんのワークショップに参加させていただきました。
伝統的な製法では、色素を取り出し保存するために、花びらをよく水洗いし黄色い色素を揉み出した後、日陰で水を打ちながら発酵させ、それを臼と杵でついて餅状にするそうです。
↑その餅状の花びらを丸く伸ばし乾燥させたものが紅餅。大きさにもよりますがこの一つの餅を作るのに250ほどの花が必要とのこと。
赤い色素は熱で分解されやすいため、冬場の方が発色が良くなるので、染色を行う冬までの間はこの状態で保管するのだとか。
花びらのままでも乾燥させれば、保存できますが、染料そのものを商品とするためにより少量化する必要もあったようです。とはいえ、やはり発酵させることで発色に違いがあるのかも知れません。1俵に30kg。それを馬の背に4俵積んで運んだんだそうです。
さて、この紅餅(生花でも乾燥花びらでも可)から赤い色素を抽出するにはアルカリ溶剤に漬けこむそうで、むかしは藁を燃やした灰を使いました。色素を抽出した後は烏梅(うばいー梅の実を燻して炭にした漢方薬)をつけた酸性の溶液で中和させ、いろいろ染色という運びです。
ワークショップでは、炭酸カリウムとクエン酸。最後に色止めとして酢酸を使いました。
烏梅
ワークショップでは作成だけでなく、そんな話を丁寧にレクチャーしてくださり、とても勉強になりました。
レクチャー後は割り箸や洗濯バサミ、輪ゴムなどを使い、思い思いの模様を作っていきます。
とはいえ、これを開くとどんな模様ができ上がるのか、経験不足でよくわからず。なんともドキドキしながら作業を進めました。
水につけた後、染色液の中でゆっくりと布をくゆらせます。
なつのあついじきなので、染色液の中には氷が入れてありました。温度が低い方が色素がゆっくりと布に染み込むため染めむらが少なくなるようです。
そして完成したものかこちらになります。
すごいどピンク!!
あの花からこの色!もちろん酸やアルカリの影響もあるのでしょうが、色というのは本当に不思議なものです。
だって元の花はこれですよ↓↓↓
実は前に一度、自分で紅花を育て、染めに挑戦したことがあるのですが、その時は惨敗でした。花が6つしか手に入らなかったし…(^^;;
というわけで、今回の旅行で生花も入手してきました。
↑道の駅にて500円でゲット
この花を使って、もう一度自分でも挑戦したいと思います。
とりあえずは飾って鑑賞!
紅花染めのハンカチとのコラボ!!
本当に色って不思議だぁー。
米沢お土産朝定食 ・はんぺん
・薄皮ナスの漬け物(米沢産ナスで手作り)
・花豆(尾瀬土産)
・トマト
・紫蘇巻きの元〜ご飯の上のお味噌〜(米沢土産)
・ハーブティー
明日もいい日になりますように!
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