ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「宮内 淳 in 太陽にほえろ!'79」―1

2020-05-08 22:22:10 | 刑事ドラマ'70年代








 
'78年末から'79年春にかけて、ボン(宮内 淳)がテキサス(勝野 洋)のお下がりと思われる茶色のジャケットを愛用し、それと黒マフラーの組み合わせが基本スタイルとなりました。

衣裳の使い回しはよくある事で、後にブルース(又野誠治)もこのジャケットを着ることになりますが、たぶん設定上の繋がりはありません。(テキサスを起点にボンからロッキー、その妻であるマミーからブルースへと巡って行った、なんて解釈も出来なくはないけど)

アッコ(木村理恵)が着てたシャツを翌月にゲストの女優さんが着ることもあったしw、スニーカー(山下真司)が沖縄ロケ編からしばらく愛用したエンゼルスのスタジャンも、チンピラ役の人たちに受け継がれていきました。

ボンに話を戻すと、マフラーは走るシーンでめちゃくちゃ邪魔になるから「あれはホント失敗だった」ってw、DVDのオーディオコメンタリーで宮内さんがボヤいておられました。だったら途中からでも外せば良かったのにw

ロッキー(木之元 亮)はトレードマークにするつもりだった帽子を、同じ理由ですぐに被らなくなりましたからね。

そういえば'89年に公開された『インディ・ジョーンズ』シリーズ3作目の予告編で、帽子が風で飛ぶから特大ホッチキスの針を自分の頭にぶち込む、お茶目なハリソン君を捉えたメイキング映像が使われてましたっけw

ボンが同じコスチュームを続けがちなのは、独自のスタイルを確立させたい思いもありつつ、それより何より衣裳を間違えて撮り直しになったりする事態を防ぐ意味があったみたいです。

番組ファンなら耳タコの話だけど『太陽~』は2話を2班体制で同時撮影するのが基本で、時には4本同時に撮らなきゃ間に合わない場合もあり、かなり気をつけてないと衣裳を別の回のと間違えちゃう恐れがある。

ボス(石原裕次郎)クラスになると専属のスタイリストさんがチェックしてくれるだろうけど、若手は自分で管理しなくちゃいけないから、ずっと同じ衣裳を使うのが一番安心ってワケで、それでゴリさん(竜 雷太)も同じ背広ばっか着ておられたみたいです。オシャレ設定の殿下(小野寺 昭)やスコッチ(沖 雅也)はそうもいかないから大変だった事でしょう。

さて、以前から度々書いて来ましたけど、ボンが最も輝いてた(と私が思う)'77年半ばから'78年にかけてが、とうとう過ぎちゃいましたw

髪の毛のボリュームがやや落ちたせいか、長いモミアゲがくどく感じるし、ちょっとお顔が以前より丸くなられた気もするしで、ルックス的な衰えがまず1つ。

そしてコミカルさを増した宮内さんの演技もなんだか「あざとく」感じられ、劣化とか賞味期限なんて言葉は使いたくないけど、やっぱりボンは長生きし過ぎちゃったのかも知れません。

2年間メンバーを替えなかったのは、守りに入ったというより自信の表れなんでしょうけど、そこに傲りがあったのかも?

どう考えてもやっぱり'79年は、それまで何をやっても成功してきた『太陽~』が、初めて「いろんな判断を誤った」年であるように私は思います。
 

コメント (2)
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