ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『富江/TOMIE』―1

2020-05-27 22:27:49 | 日本映画










 
『富江/アンリミテッド』の記事をいったん削除して再掲載したのは、前編の記事がgooブログ事務局により強制的に公開停止させられたからです。

たぶんグラビアの一部が公序良俗に反したからで、該当すると思わしき画像は削除しました。それを事務局に報告して確認してもらえば元通りに公開されるワケだけど、正直めんどくさい。

で、ちょうど『富江』第1作をレビューするところだったので、あらためてアップし直すことにしたワケです。せっかく応援ボタンを押して頂いたのに申し訳ありませんm(__)m

今後もたぶん、度々こういう事があると思いますw 以前読んだ筈の記事がまたアップされた時は、そういう事だと察して頂ければ幸いです。

しかし、よく分からないんですよね、公序良俗とやらの基準が。他の記事のあの画像がセーフなのに、何故これがアウトになるのか?

先日たくさんのコメントを頂いた『メイキング・オブ・ハリソン君のブログ』という記事も、しばらくして唐突に強制停止されちゃいました。(あれは特定の読者さんに向けた私信みたいな記事で、読んでもらった時点で役割を終えてますから、そのまま削除しました)

その記事に載せた画像は、自らパンティーを下ろしてお尻を見せてる女子の後ろ姿で、お咎めが無かった他の記事の画像となんら変わりません。文の内容に問題があったとも思えないし、一体なぜ?

それに関してはもう、事務局(あるいは暇を持て余した通報マニア?)の嫌がらせとしか思えません。なんだか知らないけど眼をつけられてるんですよね、このブログ。こんなに健康的な内容なのに。

かなり前に、どこまでがセーフでどこからがアウトなのか、具体的な基準を教えて下さいって、事務局にしつこく問い合わせた事があるから、恨まれてるのかも?

その時も結局、抽象的な回答しか返って来ませんでした。つまり明確な基準なんて無いんでしょう。審査する人間がなんとなく「これはダメ」と感じた、ただそれだけで強制停止。こういうのをパワーハラスメントって言うのでは?

もし、この記事が公開停止させられたら、まさにそういう事です。ただの嫌がらせです。

さて、伊藤潤二さんのデビュー作にして代表作のホラー漫画『富江』を初めて実写化したこの映画は、大映の配給で1999年の春に公開されました。監督&脚本は及川中さん、そして富江を演じられたのは菅野美穂さんです。

これはもう、やはり「THE 菅野美穂劇場 」と言うほかない作品ですね。つくづく上手い女優さんだと思い知らされます。

本作は『ゴジラ』や『ジョーズ』みたいなモンスター映画の手法で創られてて、物語の中盤まで富江は顔を見せません。後ろ姿とか眼のクローズアップがあるだけで、演じてるのが誰なのか判らないように撮ってある。

当時どんな風に宣伝されてたか記憶に無いけど、富江役が菅野美穂さんであることは公開までシークレットにされてたようで、オープニングのクレジットに菅野さんの名前がありません。(エンディングではちゃんとクレジットされてます)

映画が始まってちょうど1時間経ったところで、やっとそれが菅野さんだと判る仕掛けになってる。すでに朝ドラ『走らんか!』の準ヒロインや『イグアナの娘』主演で世間には認知されてましたから、これは当時かなりのインパクトがあっただろうと思います。

ミステリアスさでは『~アンリミテッド』の仲村みうさんが一番じゃないかって書きましたけど、怖さで言えばやっぱ菅野さんがダントツです。実在感が他の女優さんとは圧倒的に違ってて、ああ、こういう女いるいる!っていう説得力がハンパない。

時代的にはそろそろホラー映画でもCGが多用され始める頃と思うんだけど、この映画ではほとんど使われず、ひたすら富江という女の内面、つまり菅野さんの演技力だけで怖がらせる作りになってる。菅野さんでないと成立しない映画なんですよね。

残虐シーンも描写は控えめで、一番のショックシーンは多分、ホンモノの生きたゴキブリを菅野さんが素手で(平然と!)掴んでみせる場面でしょうw これを観て役者になる夢を諦めた人が結構いるかも知れません。スターになる人はやっぱり覚悟が違うんです。

そんなワケで、菅野美穂さんの凄さを再確認するには最適の映画かと思います。
 

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『富江/アンリミテッド』―2

2020-05-27 22:26:41 | 日本映画










 
『富江』シリーズの特徴として、主人公がタイトルロールの富江ではなく、彼女に翻弄され恐怖を味わう同世代の女の子、であることも挙げられます。

例えば菅野美穂さんが富江を演じられた第1作では中村麻美さん、宝生舞さんの時は山口紗弥加さん、安藤希さんの時は宮崎あおいさん、といった具合。

で、今回主人公を演じられたのは9歳の頃から女優・ファッションモデルとして活躍されてる荒井萌(現在はあらい美生)さんで、役名は1作目のヒロインと同じ「月子」。富江(仲村みう)の妹という設定です。

その美貌と妖しい魅力によりモテモテの姉=富江に、ずっとコンプレックスを抱いてきた月子の目の前で、富江は鉄骨の落下事故で壮絶な死を遂げます。

ところが1年後の誕生日に、富江はケロッと帰ってくる。父親や憧れの先輩など、月子にとって大事な存在の男たちがみんな富江に魅了され、狂っていく。殺されても殺されても富江は甦り、増殖していく。

といった展開はもはやお約束なんだけど、今回は夢オチ的などんでん返しが用意されてて、実は富江は最初からこの世に存在しない、月子の強いコンプレックスが生んだ妄想上の人物、あるいは月子の別人格なのかも?っていう新解釈が加わりました。

なるほど、そう考えると不条理な展開にも理由づけが出来そうです。理由をつけると逆につまんないって意見もあるでしょうが、もう8本もシリーズが続いてるんだからそういうアプローチもアリだと私は思います。

荒井萌さんはとても熱演されてます。が、あの『ゾンビアス』を観てしまった直後なだけにw、お尻も見せない屁もこかないじゃ物足りなく感じてしまう。これは観るタイミングの問題で、荒井さんには何の罪もありません。

そして月子のクラスメイト=佳恵を演じられたのが、元AKB48の多田愛佳さん。こちらは正直、演技力の面で見劣りしちゃうんだけど、グラビアで披露されてるお尻が素晴らしいもんで掲載させて頂きました。

やっぱり、最後にものを言うのはお尻です。お尻は裏切りません。
 

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『富江/アンリミテッド』―1

2020-05-27 22:25:04 | 日本映画









 
2011年春に公開された、井口昇監督によるR15+指定映画。伊藤潤二さんの代表作である不条理ホラー漫画『富江』を実写化した劇場映画としては8作目にあたり、現在のところ最終作となってます。

チョー傲慢で身勝手な性格ながら、その美貌と魔性の魅力で関わった男たちをみな虜にしちゃう富江。

で、やがて独占欲に取り憑かれ、精神を病んだ男が富江を殺しちゃうんだけど、なぜか彼女はケロッと甦る。遺体をバラバラにしようもんなら、そのパーツ1つ1つが別の富江となり、みるみる増殖していく。そこに理由は一切ありませんw

そんな基本ストーリーは全作ほぼ同じで、状況設定だけが変わっていく。富江は無数に存在するんだから、いくらでも話が創れるワケです。

不条理ではあるんだけど、人の人生を狂わせちゃうモテ女やモテ男は現実にも無数に存在するワケで、実は古今東西どんな状況でも成立する普遍的なストーリー。そこが人気の秘密なのかも知れません。

菅野美穂さんに始まり、宝生舞さん、酒井美紀さん、安藤希さん、松本莉緒さん、伴杏里さん、あびる優さんと変遷してきた富江役を今回は演じられたのは、仲村みうさん。ミステリアスという面においては最高レベルに適役じゃないかと思います。

それも含めて本作はシリーズ中で最も原作のテイストに近いと評判で、伊藤潤二さんの「不条理」と井口昇さんの「ナンセンス」、そして両者共通の「グロ」趣味と、確かに理想的な組み合わせかも知れません。

ただし、せっかくジュニアアイドルの頃からエロを追究されて来た仲村みうさんが富江を演じ、井口さんが監督されてるというのに、エロ要素が全く足りてないのは残念としか言いようありません。

そこがメジャーの限界なんでしょうけど、どうせR15+指定になるならエロ表現も自由にさせてあげて欲しかった。井口さんと仲村さんがタッグを組みながら、女どうしの入浴と軽いキスしかそういう見せ場が無いなんて、それは勿体無いにも程があります。

というワケで、異様な世界観は楽しめるし仲村みうさんの妖しい魅力も堪能できるけど、私個人としては物足りない映画でした。
 

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