ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『西部警察』#001

2020-08-13 00:00:06 | 刑事ドラマ'70年代










 
☆第1話『無防備都市―前編―』

(1979.10.14.OA/脚本=永原秀一/監督=渡辺拓也)

『太陽にほえろ!』の第1話は初代新人刑事=マカロニ(萩原健一)の初出勤からスタートしましたが、『西部警察』第1話は木暮課長(石原裕次郎)の西部署初出勤、そして生涯の盟友となる大門団長(渡 哲也)との出逢いからスタートしました。

人質を取って籠城中の銀行強盗犯に手こずってる団長に、あえて野次馬を装って「押してダメなら引いてみな」的なアドバイスを残し、颯爽とオープンタイプの外車ガゼールに乗って去っていく。

あんなド派手な野次馬がいるもんかと思いつつw、団長はアドバイスの意味を的確に理解し、みごと犯人を制圧して見せるのでした。木暮課長はそうして団長の人柄や力量を試したんでしょう。

前身『大都会』シリーズで裕次郎さんが演じた新聞記者「バクさん」や宗方医師の軽妙洒脱なキャラを引き継ぎ、事務員のレイコ(布目ゆう子)には初対面で「ピチピチだねえ~」なんて言いながら二の腕あたりをモミモミしたりしてw、『太陽にほえろ!』のボス=藤堂係長との違いを強調した感じだけど、番組が長期化するにつれ役柄がご本人の地に引き寄せられ、最終的にはほぼ同一人物になりますw(これは『長寿番組あるある』で裕次郎さんに限ったことじゃありません)

さて、そんな木暮課長のキャラ紹介は前菜みたいなもんで、この第1話と続く第2話における真の主役は、米軍の南富士演習場から強奪されたという設定のTU-89型装甲車。番組用にペイローダーという泥を運ぶ車を改造して作ったんだそうです。

それが銀座や新宿、霞ヶ関の街をひたすら進み、国会議事堂へと向かっていく、ただそれだけで第1話は終わっちゃいましたw 1時間かけて我々視聴者が得た情報は、大門団長に恨みを持つ者がTU-89を操縦し、そのバックには政財界の大物がついてるらしいという事だけw そこにはドラマのドの字も見当たりませんw

けど、あんな戦車みたいなのが見慣れた東京の街に現れ、ただひたすら進んでいく、それだけで充分面白いんですよね。大ヒット映画『シン・ゴジラ』も序盤はゴジラがひたすら前進するだけでした。

そう、これはほとんど怪獣映画のノリで、銃弾の雨を浴びせても全て跳ね返す、大型ダンプカーで体当たりしてもビクともしない怪物を、西部署・大門軍団は如何にして制圧するのか? もはや刑事ドラマじゃありませんw

軍団メンバーは課長、団長を筆頭に、タツ(舘ひろし)、リキ(寺尾 聰)、ゲン(苅谷俊介)、ジン(五代高之)、おやっさん(藤岡重慶)、そして「大門くぅ~ん!」でお馴染みの二宮係長(庄司永健)。

さらにオシャレなマンションで団長と二人暮らしの妹=漫画家の大門明子(古手川祐子)、木暮課長いきつけのバー「CORNER LOUNGE」のマスター=朝比奈(佐原健二)、1曲しかレパートリーがない専属歌手の薫(幸田 薫)も第1話で登場してます。

セクシーショットはもちろん古手川祐子さん、当時20歳。兄役の渡さんは当時38歳でしたw
 

コメント (5)
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