ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「男が世界をダメにする」

2024-01-20 18:00:19 | 日記

前回、私の日常生活にはブログのネタになるような面白い出来事が無い、みたいなことを書きましたが、職場=介護施設の日常はネタの宝庫と言えなくもありません。

たぶん私の兄がそうだろうと思うけど、興味がない人や縁がない人はその実態をほとんど知らず、老人たちが優雅に暮らす「のんびりした場所」だと思い込んでるんじゃないでしょうか?

そんな人に「めっちゃハードだ」「ストレスフルだ」と伝えたところで、「何がそんなに?」「お前、どんだけ弱いねん?」としか思われないことでしょう。

だから現実を知ってもらいたい気持ちはあるけど、守秘義務もあるからどこまで書いていいやら線引きが難しく、まだ躊躇してます。



業務の内容に関しては、人手がまったく足りてない点も含めて病院とほぼ変わりません。実際ナースたちと一緒に仕事してるし、我々介護職員はそのサポートをしつつ、入居者さんたちの食事や入浴、排尿に排泄といった日常もすべてケアするのが仕事。

職員1人が何人もの後期高齢者(自分で動けなかったり認知症だったり)を同時にケアしなきゃいけないから、出勤から退勤までずっと動きっぱなしで(昼食を除いて)休憩時間はほとんどゼロ。

私自身、ある程度の忙しさは覚悟してたけど、ここまで時間に追われるとは想定外でした。

特に「入浴介助」は昭和の部活動みたいなハードさで、とにかく人数をこなさなきゃいけないから(約2時間ほど)ずっと水分も摂らずに動き回り、人を持ち上げたりもするからまるでアメフトの試合みたい。同業者の方なら、それが決して大袈裟な表現じゃないと解って頂けるはず。いや、さすがにアメフトは言い過ぎかw



そういった肉体的なストレスに、精神的なストレスも加わってくる。

これまで書いてきたようなチームで働く「人間関係」の悩みは置いといても、人様の生死に関わる仕事だから常に気を張ってなきゃいけないし、たとえば認知症の入居者さんが顔を見るたび同じ質問をして来るのを無視できないしんどさもある。

認知症については(自宅介護の経験で)免疫があるからまだマシだけど、特にストレスを感じるのがいわゆる「団塊世代」前後の男性入居者たちの横柄さ。私と怒鳴り合いの喧嘩をした相手がまさにストライクど真ん中。

お婆さんにいくらワガママを言われようが叩かれようがあまり腹は立たないけど、偉そうなジジイだけはどうにも我慢できず、私は反発してしまう。

で、そういうヤツに限って、それこそアメフトの選手並みに図体がデカいんですよ! だから背がちっちゃい私をナメてかかって来るし、男どうしならではの反発心もある。父がとても優しい人だったから、偉そうな爺さんに対する免疫が無いのも理由の1つかも知れません。



で、その団塊前後の爺さんたちが揃いも揃って、食いものへの執着が凄まじい! 午後3時のおやつタイムになると、こっちは50人近くいる利用者さんに一斉に配れるよう早めに準備を始めるんだけど、その爺さんたちが毎日必ず、一着を競うかのように食堂にやって来て「先によこせ」と言ってくる。

こっちは1人でチマチマした作業に追われ、ただでさえピリピリしてるのに、欲望をむき出しにした大男たちがハイエナのごとく寄って来て、偉そうに勝手な物言いをする。腹が立つし情けなくなるし、怖くもなって身体が震えてくるんですよ!

今の職場に就いてから、私は例の口喧嘩を含めて怒鳴り声を上げたことが3度あるんだけど、全部そのおやつタイムに起きた出来事でした。

で、正直に「おやつを担当すると自律神経がおかしくなる」ってリーダーに申告したら、次の週から毎日「入浴介助」に回されるようになりました。5日連続でアメフトの試合だから体力的には相当キツイけど、メンタルをやられる方が私にとっては致命的なので、良かったと思います。

おやつぐらいしか日々の愉しみが無いのは解るし、図体がデカいからこそ早く腹が減るんだろうし、態度のデカさもあの世代に染みついたもの(ゆえに家族から見放され、まだ元気なのに施設で暮らしてる)と思えば同情の余地はあるんだけど、こっちも人間だからロボットみたいには従えない。それがダメだと言うならいつでも辞めるつもりです。



ほか、私が担当してるのはトイレ(男用と女用を分けて数えると12カ所)の掃除と備品補充、おむつ交換、食堂におけるエプロン、おしぼり、入れ歯、お茶、食事の配膳、そして食事介助にトイレ介助など。

雑談のお相手をするのは一番のニガテ分野だから他の職員に任せて、とにかく私は常に動いてます。だから1日があっという間に過ぎていく。

当初はホントに死ぬかと思ったけど、偉いもんで人は50代後半になっても”順応する力“を持ってるんですよね。

で、土日は認知症の母が(他の施設のショートステイから)帰宅してるので、私も基本的には”見守り“のため在宅。けれど有難いことにウチの母は徘徊癖が無いから、整骨院へ通うついでに買い物したりする程度の外出はさせてもらってます。

そんな日常ですから、面白い出来事と言えば施設に入居してるお婆さんたちの可愛いボケっぷりとか……それくらいしか思い浮かびません。お婆さんはホントに大好きで、癒やされます。だから続いてるようなもの。



まったくの余談ですが、私が1年前に辞めたY運輸は相変わらず、トップの方針がコロコロ変わって現場は振り回される一方で、配達員たちの疲弊ぶりが深刻なレベルになってる様子。

忙しすぎてしんどいのは介護職も一緒だけど、私は目先の利益と保身しか頭にないお偉方のために働きたくないからY運輸を辞めました。かつての同僚たちには申し訳ないけど、大正解だったと思います。

可愛いお婆さんたちの為なら、体力が続く限りやれます。偉そうな爺さんたちが邪魔だけど、それこそ”無の境地“でスルーしていくつもり。

男って本当にクソですよね。心底から思います。戦争を起こすのも環境を壊すのも、ほとんどが男の仕業でしょう? 情けないったらありゃしない。


 

コメント (6)
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