2017年の夏シーズン、フジテレビ系列の日曜夜9時枠で全10話が放映された、フジテレビ&共同テレビの制作によるコメディータッチのミステリードラマ。大倉崇裕さんの同名小説を映像化した作品です。
警視庁総務部総務課・動植物管理係という架空の部署に赴任した、元捜査一課の鬼刑事=須藤警部補(渡部篤郎)と、獣医学部卒のアニマルおたく=薄 圭子 巡査(橋本環奈)がコンビを組み、動物絡みの事件を解決していきます。
ほか、かつて捜査一課で須藤の相棒だった刑事に三浦翔平、管理官に寺島 進、事務担当に浅野温子、定年退職した元刑事にでんでん、警察博物館の受付嬢に石川 恋、といったレギュラーキャスト陣。
様々な動物、それぞれの持つ習性とか、専門家しか知り得ない知識が殺人事件の謎を解くヒントになるという、着眼点は素晴らしいと思います。
「特殊能力」だの「天才的○○」だの「貴族」だの、我々凡人とかけ離れた「特別な人」のドラマはもうウンザリだけど、動物好きが高じて得た知識、例えば「さかなくん」みたいに純粋な「マニア」が活躍してくれるなら、私も素直に共感出来ます。
とは言え、結局やってることは相変わらずの謎解きゲームですから、これも2~3回観れば飽きちゃうのが眼に見えてます。
となると、後はキャストの魅力に頼るしかありません。敏腕刑事だったのに銃撃によって負傷し、記憶障害が残って窓際部署に飛ばされた警部補を、さすが渡部篤郎さんは魅力的に演じてくれてます。
映画『セーラー服と機関銃/卒業』では全く魅力が感じられなかった橋本環奈さんも、素朴でハツラツとした今回の役だと輝いて見えます。
けれどやっぱり、動物の可愛さには敵わないですよね。作品の見所はどこかと問われれば、毎回登場する多種多様な動物たちって答えるしかありません。実際、それがコンセプトなんでしょうし。
過度な期待をせず、日曜の夜をのんびり気楽に過ごすにはピッタリの番組。それ以上でも以下でもない。それで良いのだと思います。そういう作品も必要です。
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