☆第3話『賭けをするなら命がけ』
(1985.10.27.OA/脚本=大川俊道/監督=木下 亮)
ある夜、芹沢刑事(中村雅俊)が毎晩のように通ってた花屋の可憐な店員=紀子(白石まるみ)が、芹沢の目の前で狙撃され、即死します。
芹沢がその店に通い詰めてたのは勿論、紀子のことが好きだったから。その彼女が、もしかすると自分の身代わりで撃たれたかも知れない……芹沢は焦燥しますが、犯人に心当たりがありません。
すると自宅に電話が掛かって来て、芹沢は犯人らしき男に呼び出されます。指定された公園に出向くと、今度は芹沢の近くを通り掛かったOLが狙撃され、やはり即死しちゃうのでした。
犯人はやはり芹沢を狙ってるとしか思えないんだけど、狙いを外したにしては被害者たちの急所を1発で撃ち抜いてる。これには何か裏がある、と萩原刑事(根津甚八)は睨みます。
捜査の結果、二人の被害者に共通点があることが判明します。それは1年前に起こった通り魔殺人事件。雑居ビルのエレベーター内で、女子大生が酔っぱらいのヤクザに刺し殺されるのを、乗り合わせた二人のサラリーマンは怖くて救えなかった。そして今回殺された二人の女性は、そのサラリーマンたちの恋人と妻だった!
容疑者として浮かんだ若者=佐竹(遠藤憲一)は、通り魔に殺された女子大生を愛していた。つまり、彼女を見殺しにしたサラリーマンたちに、愛する者の命を奪われる悲しみと苦しみを味わわせる為に(あえて本人ではなく)それぞれのパートナーを殺した。その動機をカモフラージュする為に、芹沢はただ利用されただけなのでした。
「冗談じゃないっ、俺を何だと思ってるんだっ!? ふざけやがって、俺は絶対許さねえぞっ!!」
ハイパー激怒する芹沢だけど、物的証拠は何もありません。焦った芹沢は佐竹の部屋に踏み込み、礼状も無しで家宅捜索するんだけど、凶器のライフルは見つかりません。
しかも佐竹に殴る蹴るの暴行を働いた芹沢は、全治三週間の怪我を負わせてしまい、あえなく謹慎処分に。もちろん、これじゃ二度と家宅捜索は出来ません。間違いなく佐竹が犯人なのに、手も足も出ない……
「貴様のような奴は、俺の手でぶっ殺してやるっ!」
ついに芹沢は気が狂ったのか、丸腰の佐竹に銃口を向け、止めに入った萩原の腹部に弾丸をぶち込みます。
「ひっ、人殺し!」
仰天し、必死に逃げ回る佐竹は、ついに隠し場所からライフルを取り出すんだけど、死んだ筈の萩原に44マグナムで弾き飛ばされちゃいます。
「危なかったな、相棒」
「しかし、こんなにうまくいくとは思わなかった」
「無茶するよ、お前は。カラの拳銃で本物のライフルに立ち向かうんだから」
「へへ、お前の腕を信じてたのよ」
「よく言うよ」
芹沢の拳銃に込められた弾丸は、すべて空砲だった。佐竹に証拠のライフルを出させる為に、二人はひと芝居打ったのでした。
さすが大川俊道さんの脚本らしい、ハードで「ぶっ飛んだ」展開とノリの良さ。さらにナルシーで小粋なジョークが加われば『あぶない刑事』そのもので、既に素地は出来上がってたワケですね。
容疑が佐竹に定まってから以降の展開はイーストウッド御大の出世作『ダーティハリー』1作目を彷彿させるものがあり、たぶん大川さんは意識されてただろうと思います。
あの「スコーピオン」にも匹敵するサイコなライフル魔を演じたのが、若き日の遠藤憲一さん。みどころ満載のエピソードと言えましょう。
セクシー画像は、最初の犠牲者を演じた白石まるみさん、当時22歳。デビューはTBSドラマ『ムー一族』だけど、私が初めて拝見したのは日テレ青春シリーズの『あさひが丘の大統領』で、井上純一さんとのキスシーンが話題になってました。
その後も『噂の刑事トミーとマツ』や『特捜最前線』など数々のドラマにゲスト出演、中でも『太陽にほえろ!』は通算5回の最多出演で、我々『太陽~』マニアのミューズ的存在だった女優さんでもあります。
バラエティーやラジオ番組でも活躍され、近年も娘さんでグラビアアイドルの守永真彩さんと親子でコント番組に出られたり等、元気に活動されてる模様。ヌード写真は25~26歳頃のものと思われます。
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