2022年春シーズン、テレビ東京系列「金曜8時のドラマ」枠で全7話が放映された、テレビ東京&BSテレ東の共同制作による刑事ドラマ。
2013年から‘20までに6本が制作された2時間ドラマシリーズの連ドラ化で、我が地域では’22年夏シーズン火曜夜9時枠での放映となりました。
「警察内の警察」と呼ばれる警視庁警務部人事第一課の監察官=音無一六(小日向文世)が、刑事たちの汚職はもちろん職務怠慢にも厳しく眼を光らせ、同じ警察の仲間たちから疎まれ嫌われ、時に恨まれながらも監察官としての職務を遂行し、ついでに事件の謎も解いていきます。
10年前、一六がまだ警視庁捜査一課の刑事だったとき、ストーカー被害に遭ってる女性の対応を所轄署に任せたところ、その刑事たちの怠慢により女性がストーカーに殺されてしまった。
しかも保身のため事件そのものを隠蔽しようとする警察組織に激怒した一六は、当時の監察官に相談して再捜査を強行。
みごと犯人を挙げて怠慢刑事たちを処分に追い込み、「仲間を売った」と陰口を言われながらも自ら監察官への道を選び、警察を内部から変えていく覚悟を決めたのでした。
2時間スペシャル版の相棒役は京野ことみ、中越典子と変遷し、5作目から登場した所轄署刑事=溝呂木三花(堀内敬子)が本庁捜査一課に出世して連ドラ版も続投。ただし毎回登場するワケじゃなくセミレギュラーというポジション。
シリーズを通しての相棒は、警視庁警務部部長の警視監=千住遼子(田中美佐子)。10年前のストーカー事件で一六に協力した、当時の監察官が彼女。現在は直属の上司にあたります。
その千住警視監が「警務部長付き刑事」として捜査一課から抜擢したのが、若き巡査部長の四堂厘太郎(古川雄輝)。逮捕権を持たない一六の捜査活動を現場でサポートします。
厘太郎の父親=四堂孝文(尾美としのり)は警視庁の副総監。味方になるかと思いきや、刑事部長の七尾政和(石丸謙二郎)ともども保守派の代表、すなわち警察改革の大きな壁となって立ちはだかります。
そして幼いころに引き離された一六の実弟としてスペシャル版5作目から登場したのが、個人タクシー運転手の万丈二六(遠藤憲一)。明るく超マイペースな性格で一六を振り回し、兄弟漫才を繰り広げ笑わせてくれます。
そのニ六が副業アルバイトとして店員を務める居酒屋「みつる」の主人は、10年前の事件で一六に処分された刑事たちの1人である、二宮満(小野武彦)。今では一六に感謝し、良き友、良き相談相手となってます。
以上の人物設定を読んで頂くだけで、単なる謎解きゲームに収まらない本作の多様さ、面白さが伝わるかと思います。
ひたすら「正しいこと」をやり通す。そんな当たり前のことがなぜか出来なくなっちゃう「組織」という魔物に立ち向かい、鉄槌を下す中年(初老?)のヒーロー。
だけど決してスーパーマンじゃない、むしろ正しいことしか「出来ない」不器用すぎる主人公のキャラクターが、ちょっと前の名作『隠蔽捜査』を彷彿させて小気味よいです。
小日向文世さんが演じればこその魅力も大きく、特に盟友=堀内敬子さんとの息ぴったりなコンビネーション、遠藤憲一さんとの兄弟漫才はまさに名人芸! それだけでも観る価値は充分にあります。
セクシーショットは、一六が監察官に転向するキッカケとなったストーカー事件の被害者=里村麻衣役、ファッションモデル出身の團遥香さんと……
同じ事件に関わった所轄署刑事の1人=宮内巡査役、グラビアアイドル出身の佐藤寛子さん。お二人とも素晴らしいグラビアを残されてます! ボインぼよよんボインぼよよんボイィィ〜〜ン!
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