2010年の春シーズン、TBS系列の日曜夜9時「日曜劇場」枠で全10話が放映された刑事ドラマ。原作は東野圭吾さんです。
東京・練馬署から日本橋署に異動したばかりの「新参者」である警部補=加賀恭一郎(阿部 寛)が、人形町で起こった1件の殺人事件の謎を解いていく人情ミステリー。
被害者(原田美枝子)に関わった人物一人一人にスポットを当て、それぞれのドラマを掘り下げることで少しずつ真相に近づいていく、つまり1クールかけて1つの事件を解決させていく構成。
初回は、被害者の生命保険を担当していた営業マン(香川照之)と、やはり彼が保険を担当する煎餅屋の母娘(市原悦子&杏)のドラマが綴られました。
香川さんが見るからに怪しく、状況的に不利な証拠が揃っていながら自分のアリバイを主張しなかったのは、市原さんが末期癌で余命僅かという事実を隠し通す為だった!
いい話なんだけど、ひねくれ者の私は「ほら来たよ、日曜劇場の泣かせパターンが」ってw、どうしても斜めに観ちゃう。それは私が悪いんじゃなくて、日曜劇場の「ふだんの行い」が悪いw
ホントにいつも「泣かせることに必死やな」「そうまでして泣かせたいのかよ?」って、日曜劇場を観るたびに思っちゃう。それは実際に番組スタッフが「視聴者を泣かせること」を第一の目標にしてドラマを創ってるからに他なりません。
いつも書くように、それは本末転倒だろうって私は思うのです。視聴者が泣くのは結果であるべきで、目的にするのは間違ってる。そういう意識でストーリーを語られると「泣かせる方向」で話を進めてるのが途中から見えてくる。要するに先が読めて冷めちゃうワケです。
原作通りのストーリーなんだとしても、ドラマ化するにあたって「より泣けるように」脚色したに決まってますからね。そう断言する根拠は、ふだんの行いですw
ただ、そうして先が読めても、いや、読めるからこそ「安心して泣ける」ドラマを求める視聴者が沢山いるんですよね。そういう創り方に嫌悪感を覚える私みたいなのは、たぶん少数派。だから「文句があるなら観ない」っていう選択肢しか無い。そりゃもう仕方がない。
とは言え、阿部寛さんが演じることで加賀刑事のキャラクターは面白くなってるし、黒木メイサ、向井 理、溝端淳平、泉谷しげる、笹野高史、三浦友和、原田芳雄、紺野まひる、草刈民代、柴本 幸、マイコetc…と、レギュラーキャストだけ列挙してもすこぶる豪華なのは日曜劇場ならでは。1話限りのゲストたちも凄い顔ぶれです。
これだけの面子が揃えば、見え見えの泣かせストーリーでもそれなりに楽しめます。日曜劇場だと知らずに観れば私も泣くかも知れないしw、人形町を舞台にしたユニークさにも免じて、一応これは「素晴らしい」ということにしておきます。
セクシー画像は言わずと知れた黒木メイサさん。倉本聰さんのドラマで初めてお見かけした時、その透明感とミステリアスさにドキドキしたもんだけど、最近は芸能界に染まっちゃったせいか輝きを感じなくなりました。そりゃもちろん綺麗なんだけど……
ムーミン
しっかり守ってやって欲しかったです。
ついこないだのような気がしますーー!
時の流れが恐ろしい!