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1970年代の後半から80年代前半にかけて、日本テレビ系列の火曜夜9時と言えばフィルム撮影によるアクション物ドラマの黄金枠でした。石原プロの『大都会』シリーズをはじめ、松田優作の『探偵物語』、勝新太郎の『警視K』、渡瀬恒彦の『大激闘』……
そして加山雄三、藤竜也、沖雅也、柴田恭兵、長谷直美という錚々たるレギュラーキャストを揃えて1978年春から秋に放映、スマッシュヒットを放ったのが『大追跡』(全26話) です。
オープニングは、メイン舞台となる横浜の街を縦横無尽に駆け巡るスピーディーな映像に、大野雄二作曲による軽快なメインテーマと、森山周一郎氏による重厚なナレーションが被ります。
「悪がはびこる犯罪都市に集められた5人の刑事達、遊撃捜査班… それは確実に検挙率を上げなければ廃止される特殊セクションである」
「彼らの行くところに正義はない。感傷はない。栄光もない。あるのはただ、孤立無援な悪との闘いである」
お話は、以上の通りですw はみ出し刑事の寄せ集めで構成された窓際チームが、警察組織の中で厄介者扱いされながらも、ただ職務とプライドの為に闘う。(彼らが受け取る『特別手当て』は金一封=今は無き五百円札1枚のみ!)
そういう設定の刑事物は『大追跡』が初めてじゃないとしても、当時はまだ珍しかったように思います。横浜を舞台にしたアクション物としても「はしり」だったんじゃないでしょうか?
しかし、それより何より本作は、色気ある男たちのワイルドな魅力をタップリ堪能する為だけのドラマ、と言っても過言じゃないと思います。事件の内容なんかどうでも良かったですからねw
つくづく思うのですが、拳銃を持ってサマになる日本人って、沖さんや柴田さんの世代(当時の20代)が最後なんじゃないでしょうか? 残念な事だけど、私の世代(当時の10代)で既にアウトだと思います。
戦争の名残とか言うと叱られそうだけど、やっぱり滲み出る闘争本能や飢餓感、肉食の匂いがあってこそ武器が似合う。現在の若い連中が銃や刀を持っても、ごっこ遊びにしか見えないですよ。
だから日本のTVドラマからアクション物がほとんど消滅しちゃったのも必然だし、やらなくて正解だと思います。
……と言いながら、ボスの加山雄三さんはイマイチ拳銃が似合ってなかったですw やっぱり育ちの良い若大将ゆえか、立ち回りも鈍重で強そうに見えませんでした。大怪我をされた後だった影響かも知れませんが……
その点、当時の藤竜也さんは肉食系の代表格でしたから、銃さばきも格闘もサマになったし本当に強そうでしたね。この後も『プロハンター』や『ベイシティ刑事』等のアクション物で引っ張りだこでした。
しかし白眉なのは何と言っても沖雅也さんです。この方の立ち回りと銃さばきのシャープさ、美しさと言ったらもう、あの松田優作さんを凌駕する位のものがありました。
『太陽にほえろ!』ではアクションシーンがそんなに多くないんだけど、それでもスコッチ刑事(沖さん)が車から降り立つだけでもう、惚れ惚れするほど格好いい「アクション」になってるんですよね。
銃を撃たなくても、抜いて構えるだけで、そして又ホルスターに戻したりするだけでも、その一挙手一投足がいちいち画になる人なんです。こんな俳優さん、今どこを探してもいないですよ。
柴田恭兵さんは『大追跡』が連続ドラマの初レギュラーって事で、まだちょっと硬くて初々しかったですね。それでも独特のダンサブルな身のこなしや、大胆不敵なアドリブ攻勢でバツグンの存在感を示しておられます。
長谷直美さんもまた『俺たちの朝』に続いてレギュラーは2本目って事で、初々しく可愛かったですね。男勝りなキャラクターで、この強力な男優陣と互角に渡り合ってるのが凄いです。
沖・柴田・長谷のトリオは、後に同じ日テレ&東宝の製作による探偵コメディ『俺たちは天使だ!』でも共演する事になりますが、その軽快なノリは明らかに、この『大追跡』で築き上げたものを継承し発展させた感じです。
例えば、驚いた時や気合いを入れる時に声を合わせて言う「オットー!」って掛け声は、柴田さんのアドリブから生まれたものらしく、チームワークの良さを象徴してましたね。
実際、キャストの皆さんは口を揃えて「『大追跡』の現場は本当に楽しかった」と証言されており、その雰囲気の良さは画面からよく伝わって来ます。
音楽が大野雄二さんなので、音だけ聴いてると『ルパン三世』と間違えそうになるんだけどw、現在では決して観る事の出来ない、本当に格好いい男たちによる熱いアクションを、機会があれば是非とも観て頂きたいです。
特に、もう二度と見られない沖雅也さんの、超絶に美しいガンさばきと立ち回りは必見です!
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