ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『太陽にほえろ!』#357

2020-06-14 22:35:13 | 刑事ドラマ'70年代










 
☆第357話『犯罪スケジュール』

(1979.6.6.OA/脚本=中村勝行&小川 英/監督=児玉 進)

「森川倉庫」という会社の貸し金庫に時限爆弾が仕掛けられたという通報を受け、七曲署・藤堂チームの面々が駆けつけますが、爆弾はダミーと判明。

犯人の正体も目的も分からない中、こういう事態に備えて防犯訓練をしておきたいと、森川倉庫の管理部長=芝岡(田口 計)が藤堂チームに協力を要請して来ます。

常連悪役の田口計さんが持ち込んでくる話にウラが無いワケ無いと思ったら案の定、強盗犯役を引き受けた殿下(小野寺 昭)が何者かに襲撃され、代わりに強盗犯役の刑事役を演じた強盗犯にまんまと貴金属や株券を奪われちゃう。刑事ドラマで模擬訓練と言えばこうなるに決まってるんですw

で、藤堂チームの捜査により、盗品の総額が被害届より6千万円も多いこと、それが計画倒産した建設会社社長=平島(幸田宗丸)の隠し財産であったこと等が判明し、平島社長に恨みを持ち、その隠し財産を暴露したかった相沢(片岡五郎)という男が逮捕されたのですが……

森川倉庫とは直接の繋がりがない相沢が、なぜ模擬訓練のスケジュールを知っていたのか? やっぱり田口計=芝岡部長が黒幕なのか?

そんな安易な結末じゃミステリーは成立しません。当然ながら黒幕は意外な人物でした。

「外国旅行してみたかったの。他にすることも無かったし……とても退屈だったし」

そう告白したのは森川倉庫の若いOL=村瀬恵子(嶋めぐみ)。あまり出来のよくない社員である彼女は、書類のコピー等もよく失敗してやり直すんだけど、そんな作業の中で芝岡部長がうっかり捨てた模擬訓練スケジュール表のコピーを見つけてしまった。

「じゃ、キミは……ただ偶然、ゴミ捨て場でコピーを見て、それで?」

「ええ。ふと、上手くいくかなあって気がして」

「そしてディスコで、初めて会った相沢にそのコピーを渡したのか?」

「…………」

「…………」

黙って頷く恵子に、しばし絶句しちゃう殿下なのでした。

恵子が相沢から受け取った成功報酬は60万円。ひと昔前の女性なら結婚資金にでもしただろうに海外旅行とは、時代も変わったもんだと嘆く刑事たちに、庶務係のナーコ(友 直子)は言います。

「あら、今でもそうですよ?」

「それじゃナーコ、60万あったら嫁入り道具でも買うのか?」

「う~ん……やっぱり海外旅行!」

それで吉本新喜劇ばりにズッコケるボス(石原裕次郎)や殿下たちの姿でジ・エンドw

そうしてナーコが最後のオチを担当する珍しさと、けっこう大掛かりな計画犯罪を軽い動機でやっちゃった意外な犯人像。その2点を除けば何の見所もないエピソードでしたw

なので、これと言って書きたいこともありませんw

嶋めぐみさんは1975年頃から'84年頃まで活動された女優さんで、デビューは同じ日テレで岡田晋吉プロデュース作品の『俺たちの旅』#30、刑事ドラマは他に『刑事くん』第4シリーズ#14、『特別機動捜査隊』#774、『特捜最前線』#004、『Gメン'75』#104、『七人の刑事(新)』#27等にゲスト出演。

『太陽にほえろ!』は約2年前のエピソードでやはり殿下編の#264『撃てなかった拳銃』にも出演されてます。
 


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