☆第227話『Gメン 対 香港の人喰い虎』
(1979.10.6.OA/脚本=/掛札昌裕&高久 進/監督=山口和彦)
かつてGメンが壊滅させた筈のヘロイン組織=香港コネクションがしぶとく復活し、すでに何回死んだか判らない筋肉カンフーモンスター=ヤン・スエもまたもや蘇生! 今回はアイパッチで別人を演出してますw
1億ドル相当のヘロインを日本に密輸するコネクションの計画をキャッチした警視庁の潜入捜査官=島谷達也(石田信之)は、取引を未然に防ぐも組織に捕まり、人喰い虎「シーザー」の餌食にされようとしていた!
驚異的な諜報力で達也の危機を察知した警視庁の南雲警視(川津祐介)は、達也の兄である捜査四課刑事=島谷和彦(宮内 洋)を香港へ派遣し、たった一人で弟を組織から救出するというインポッシブルにも程があるミッションを敢行させるのでした。
『Gメン'75』恒例の香港カラテ・シリーズ続編であり、新レギュラー=南雲警視&島谷刑事の登場エピソードでもあるイベント篇、その第1弾。
島谷が香港入りした直後からコネクションの刺客たちが次々と襲いかかり、その内1人を殺した容疑で島谷が香港警察に拘束されるも、収容先の留置場にまで泥酔者を装った殺し屋が襲って来るという、息もつかせぬジェットコースター展開!
で、そいつを倒したついでに看守たちを蹴散らし、やっとの思いで脱出した島谷を待ち受けるのが、唸る筋肉でお馴染みのヤン・スエと、ジャイアント馬場そっくりな筋肉第二号という無敵タッグ!
そんな島谷刑事の窮地を知り、自分の命令が無謀だったことにようやく気づいた南雲警視は、Gメンの黒木警視正(丹波哲郎)に泣きつきます。
二つ返事で引き受けた黒木は中屋(伊吹 剛)・田口(千葉 裕)・津川(夏木マリ)の三名をさっそく香港に送り込むんだけど、1人から3人に増えたところでインポッシブルなミッションには変わりなく、あっさり捕まった津川が人喰い虎の檻に放り込まれて絶体絶命!という場面で次週へ「つづく」となります。
とにかく危機に次ぐ危機、アクションに次ぐアクションで、謎解きも人情も入り込む余地いっさい無し。素晴らしい! あまりに行き当たりばったりな日本警察には笑っちゃうけどw、話が停滞することなく前へ進み続けますから、ツッコミを入れるスキがありません。
'79年当時、我が本命の『太陽にほえろ!』は辛気くさいエピソードばかり続いてアクティブさを失ってましたから、もしリアルタイムで本作を観ていたなら、私は『太陽~』を見限って『Gメン』に浮気したかも知れません。
『仮面ライダーV3』等の特撮ヒーロー物でお馴染みだった宮内洋さんが主役で、登場するなり破格の活躍ぶりを見せてくれるのがまた嬉しい。
一足先にGメン入りした千葉裕さん(元・白バイ隊員という設定)が、命より大事にすべき白バイを喫茶店でサボってるスキに盗まれるという、あまりにポンコツな登場の仕方だったのと実に対照的でw、倉田保昭さんの抜けた穴を埋めるアクションスターとして宮内さんがどれだけ期待されてたかが伺えるし、宮内さんはそれに充分応えておられると思います。
セクシーショットはもちろん津川刑事役の夏木マリさん。スタートはアイドル歌手(中島淳子名義)だったことはあまり知られてないかも知れません。
'79年春から約1年間(当時27歳)レギュラーを務められた『Gメン'75』がテレビドラマ初出演作にしてブレイク作、そして唯一の刑事物レギュラー出演作ともなりました。
私事なんですが実家は祖母がチャンネル権を持っていまして、Gメン、特捜最前線、太陽、西部警察等々、常に刑事物がかかっていました。
ぼくはお婆ちゃん子だったので付き合って(?)観ていました。今から思えば、ガンマニアになる原因は、父親の本棚のゴルゴ13ではなく、刑事物ドラマだったのでしょう。
宮内洋は被り物(?)のイメージなんですが刑事物にも出演していたとは驚きです。
私も刑事ドラマの影響でガンマニアになりました。だから刑事が使いそうな銃しか持ってません。特に'70~'80年代ドラマで使われたリボルバーには思い入れが強いです。
祖母の刑事ドラマ好きは確かでした。杉良太郎の刑事物や鉄道公安官、私鉄沿線97分署なども観ておりました。
機動捜査隊などの言葉はドラマで覚えました。
太陽は好きだったように思います。ゴリさんやヤマさんが好きだったような…うーん、おぼろげです。「首を傾げて歩く姿が格好良い」とか…。
「若い刑事は走らされて大変だ」「靴がすぐダメになりそうだ」なんてつぶやいていた気がしますw
そう言えば西部警察の大門の妹役、確か途中で変わるでしょう。「前の妹の方が良かった」なんて言っていました。
どれも男性向けの(今から見れば)ボーリョク的ドラマなんですが、大正生まれの祖母ちゃんは好きでしたよ。時代劇ももちろん好きで、悪を成敗するのが良かったのかもしれません。
大門の妹は古手川祐子さんから登亜樹子さんに代わりましたね。前者は大女優になり、後者は……でしたから、お祖母様の眼は確かです。