まあ仕事でどんな理不尽な仕打ちを受けようが、相手がお客様なら我慢するしかありません。そこでキレたところで損をするのは自分。どんな職種でもそこは同じでしょう。
それが分かってるから、お客の側は安心してキレ放題。
たとえば荷物の到着が指定された時間よりちょっと遅れた程度のことで、烈火のごとく怒って執拗に罵詈雑言を浴びせるのって、その責任がどうこうよりも、キレる事こそが目的になってますよね。
もちろんミスはミスだからちゃんと謝るし反省もするけど、そもそも何がそんなに腹が立つのかが解らない。その荷物の到着が遅れたせいで誰かに危険が及ぶならともかく、通販の商品とかお中元とかが遅れたくらいで、よくそんなに怒れるもんだと逆に感心しちゃいます。
えっ、そんな人がいるの?って仰る幸せな方もおられるかも知れないけど、どこにでも普通に存在します。
そういう人は前述の通りキレる事こそが目的ですから、言いたいだけ言わせてあげるのが一番。口応えも言い訳も相手にとっちゃ格好のエサですから、ただひたすら耳を傾けるフリをして(実際は右から左へ流しつつ)、まっすぐ相手の眼を見て心から謝罪する演技を繰り返せば、相手のキレる材料が尽きますから(そもそも大した理由は無いんだし)よほどのガイキチでなきゃ大して長引かない。サービス業を生業にされてる方なら手慣れたもんでしょう。
そういう時、我々は罵詈雑言を浴びながらこう思ってます。「ああ、この人は家庭や職場でよっぽど虐げられ、みじめな毎日を送ってるんだろうな……可哀想だから、今だけ偉くなった気分にさせてあげよう」って。
これ、ホントです。我々は皆そう思ってます。別に負け惜しみじゃなくて本心からです。湧いてくる感情は怒りでも恐れでもなく、憐れみなんですよね。
そして何より強く思うのは、こんなみっともないこと(要するに八つ当たり)を、自分は絶対にやらないぞって事です。
私も同じ人間ですから、自分より立場が弱い相手には強気になっちゃう時もある。立場が弱い筈の相手が不遜な態度を取ったりしたら、そりゃ腹が立ちますからね。
でも、そういう時にこそ、あの惨めな「キレる客」のことを頭に浮かべる。絶対ああはなりたくないっていう気持ちを思い出す。そしたら自然と怒りは治まります。
キレる客に感謝です。またいつでも好きなだけキレて下さい。ただし宅配業者にも色んな人がいますから、恨みを買って刺されたとしても当局はいっさい責任を負いませんm(__)m
数字だけしか見ない会議室の連中は、ほんと勝手ばかりぬかしますよね。きっかり1時間休憩しろだの早く帰れだのと、要はドライバーを締め付けて効率アップを図るだけの働き方改革って、いったい誰のための改革なんだか。