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☆第18話『真昼の挑戦者』
(1986.2.9.OA/脚本=大原 豊/監督=西村 潔)
萩原刑事(根津甚八)はある夜、若い女性が暴漢に襲われてる現場に遭遇し、自慢のボクシングで暴漢を撃退し、女性を救います。
後日、お礼を言いに警視庁を訪れたその女性=由紀子(園みどり)が有名な国会議員の娘だと知って、出世欲の強い田沼課長(柳生 博)は大喜び。その美しさに芹沢刑事(中村雅俊)も鼻の下を伸ばします。
そして数日後、萩原の住むマンションの近くで若いOLの絞殺死体が発見されます。その首に残ったロープの痕跡から、犯人は腕っぷしの強い左利きの男と推定され、芹沢&萩原は所轄署と連携して捜査を開始します。
所轄署の刑事(鶴田 忍)と組んだ芹沢は被害者の交遊関係を調べ、彼女と別れ話がこじれて口論していた恋人=落合を重要参考人として引っ張りますが、本人は犯行を否定。物的証拠もなく釈放された翌日に、落合は絞殺死体となって発見されます。どうやらOL殺しと同一犯の仕業らしい……
萩原は、刑務所を仮釈放になったばかりの前科者=佐川(阿藤 快、当時のクレジットは阿藤 海)に眼をつけます。
佐川は5年前に似たような手口による殺人を犯し、当時は所轄の刑事だった萩原に逮捕された、左利きの男。殺されたOLとも落合とも接点は無いものの、殺したのは佐川だと萩原は直感したのでした。
でも、動機が見当たらない。萩原はなぜ、佐川が犯人だと決めつけるのか? 彼を徹底マークして挑発する萩原に、芹沢が疑問をぶつけます。
「佐川がお前を恨んでるんだったら、お前を狙う筈じゃないのか?」
「ヤツは俺に挑戦してるんだ。5年前と同じ手口で、もう一度パクってみろってな。そう思えば辻褄が合う」
そんな動機で殺されたんじゃ被害者はたまったもんじゃないけど、萩原の勘は当たってました。彼が国会議員の娘を暴漢から救ったことを報道で知った佐川は、由紀子を拉致監禁し、ロープで絞め殺そうとします。
父親から由紀子が行方不明になったことを聞いた萩原&芹沢は、佐川が使ってる車を緊急手配し、すんでのところで監禁場所を見つけ、彼女を救出します。
「手を出すなよ」
加勢しようとする芹沢を制止し、萩原は佐川と1対1の殴り合いを始めるのでした。
こういう西部劇チックな展開、私は大好物です。昨今の刑事ドラマじゃすっかり見られなくなった、男どうしのタイマン勝負。どうせ刑事が勝つと分かっててもシビれます。敵が阿藤快さんみたいな大男、しかも反則技を使いまくるド外道と来れば、なお一層盛り上がります。最高!
もちろん、萩原はボロボロになりながらも最後には勝利し、佐川に手錠を掛けます。そして父親の胸で震える由紀子に「大丈夫ですか?」と声を掛けるのですが……
「やめてくれっ! あっ、いや……やめて下さい。もう、沢山です」
萩原を拒絶した父親は、そそくさと由紀子を連れて帰るのでした。
「萩原……」
「いいんだ、何も言うな」
暴漢から救ってもらった恩はあっても、萩原と関わったばかりに由紀子は見知らぬ人間に殺されそうになった。父親が拒絶する気持ちもよく解ります。
こういうほろ苦い結末も、昭和刑事ドラマの魅力ですよね。だけど残念だったのは、エンディング主題歌に乗せて映像だけで語られるエピローグの中に、由紀子を見舞いに行った萩原を、笑顔で迎えた父親が頭を下げる描写があるんですよね。たぶん「先日はつい……すみませんでした」みたいなことを言ってる。
そんなフォロー、無い方が良かったと私は思います。ほろ苦いまま終わった方が、余韻が残って良いですよ。「挫折の美学」がモットーだった『俺たちの勲章』なら絶対そうした筈です。
このへんが'80年代なんですよね。明るく楽しく、なんでもかんでもハッピーにまとめちゃう軽薄な時代。そこに美学はありません。
とは言え、それを差し引いても見応えあるエピソードでした。以前レビューした第3話といい、刑事VS凶悪犯の対決ドラマは燃えます。『あぶない刑事』にもありましたよね。
そういうのがパタッと無くなっちゃうのは『踊る大捜査線』以降でしょうか? 刑事ドラマもすっかり女性客に媚びるようになり、命懸けのタイマン勝負なんていう野蛮な、頭の悪そうな描写は避けられるようになっちゃった。今はただ、ひたすら突っ立って謎解きするばかり。つまらん。まったくつまらん。まぁ、そういうのが似合う役者もいなくなっちゃいましたからね。破滅です。
由紀子に扮した園みどりさんは、当時23歳。'83年の映画『刑事物語2/りんごの詩』のヒロイン役でデビュー、その翌年に『太陽にほえろ!』のボギー刑事(世良公則)殉職編にもゲスト出演され、私にとっては忘れられない女優さんとなりました。
なのに、現在『警視庁捜査一課長』にレギュラー出演されてる未來貴子さんが、園みどりさんと同一人物であることを、私はつい最近ムーミンさんに教わるまで知りませんでしたm(__)m
いい女優さんなのに見かけなくなったなあって思ってたら、'87年あたりに改名され、ずっと第一線で活躍されてたんですね。私の眼は節穴ですm(__)m
ヌード写真はデビュー当時、21歳頃のものと思われます。素晴らしい!