主人公・葉村 晶(はむらあきら)、34歳独身。ミステリー好き。生活は質素。訳ありの転職、転居十数回…。今はミステリー専門書店MURDER BEAR BOOKSHOPのバイト兼、書店のオーナーが冗談で始めた〈白熊探偵社〉の調査員として働いている。
葉村は何かと災難に巻き込まれ、周りから『世界で最も不運な探偵』と面白がられるが、事件と対じする中で、彼女自身の人生とも対峙し、タフに、そして優しく生きていく。(公式HPより抜粋)
↑ と、いうような内容のドラマがNHK総合の金曜夜10時「ドラマ10」枠でスタートしました。若竹七海さんが20年以上に渡って描かれてきたミステリー小説「女探偵・葉村晶シリーズ」 初のテレビドラマ化です。
連ドラ初主演のシシド・カフカさんが葉村探偵に扮するほか、警視庁のエリート管理官に間宮祥太朗、所轄・影山東署の刑事に津田寛治&板橋駿谷、葉村とは旧知の仲である探偵に池田成志、MURDER BEAR BOOKSHOPオーナーに中村梅雀、常連客に松尾貴史、中村靖日、大後寿々花、といったレギュラーキャストの顔ぶれ。
ハードボイルドです。明るくはないんだけど湿ってもいない世界観がとても心地好いです。
全然オシャレじゃないし強くもない主人公が、シシド・カフカさんが演じることによってスタイリッシュに見えちゃうマジックがまた面白い。そこは松田優作さんの『探偵物語』(連ドラの方) に通ずるものがあるかも知れません。
葉村はミステリー好きだけど自ら事件に飛び込むタイプじゃなく、数ある職歴の中に探偵業が含まれてることを知ったバイト先のオーナーが、面白がって探偵社を立ち上げただけ、という設定。
言わば究極の巻き込まれキャラで、これまで職や住居を転々として来たのも、カネをたかりに来る毒姉(MEGUMI)から逃げ回ってたから。
初回は、その毒姉がセレブ女(中川知香)になりすます為に彼女を殺し、その罪を実の妹である葉村になすりつけるべく画策するという、思えば救いようなく悲惨な話なんだけど、乾いてるから重苦しくならないんですよね。
なんでそんなに乾いてるかと言えば、たぶん葉村が自分の人生を達観してるから。面白がってるとまでは言わないけど、自分の不運(というより不遇)を受け入れる覚悟をとっくに決めちゃった感じで、何があっても動じない。人間なんて所詮そんなもん、どうせ世の中は破滅ですって、まるでこのブログみたいなスタンスですw
そもそもハードボイルドとはそういうものかも知れないけど、本作は主人公がそうならざるを得ない理由をそのままストーリーに組み込んでるから、説得力があるし自然と共感できます。
これなら謎解き主体のドラマでも飽きずに楽しめるかも知れません。実の姉と対決した初回のインパクトを超えられるかどうか、しばらく観てみたいと思います。
セクシーショットは性悪女がハマりすぎのボインぼいぃぃ~んMEGUMIさんと、被害者役の中川知香さんです。
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