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斉藤こず恵さんを憶えておられるでしょうか? 昭和世代なら皆さんご存知かと思います。
'74年のNHK朝ドラ『鳩子の海』でヒロインの少女時代を演じて一躍「天才子役」として注目され、さらに'76年にはシングル『山口さんちのツトム君』の大ヒットで歌手としても「時の人」となられました。現在も女優、声優、ブルース歌手として活躍されており、2012年には多部未華子さん主演の連ドラ『浪花少年探偵団』第3話にゲスト出演されてます。
この当時は中学生になったばかりで仕事をセーブしてたんだけど、『太陽にほえろ!』は番組スタート時からのファンだったもんでオファーを断れず、学校の先生にお願いしてなんとか出演に漕ぎ着けたんだとか。同じファンとして嬉しいかぎりです。
殿下(小野寺 昭)を初恋の「せんせい」に見立てた少女の青春ストーリーとしては、同じく朝ドラ出身の大竹しのぶさんがゲスト出演された第276話『初恋』に次ぐものだけど、ヒロインの年齢がさらに下がったもんで、内容はより他愛ないものとなってますw
それでも斉藤こず恵さんのハツラツとした演技を見てるだけで楽しめますから、やっぱり天性のスターなんですよね。
☆第406話『島刑事よ、さようなら』
(1980.5.16.OA/脚本=小川 英&古内一成/監督=児玉 進)
喫茶店に置かれた落書きノートをなにげなく読んでた殿下が、自殺を予告するような書き込みを見つけて、それを書いた真紀という女子中学生(斉藤こず恵)を探しだし、まさに睡眠薬で死のうとしてたのを阻止します。
誰かが書き込みを見て助けに来なければ本当に死ぬつもりだった真紀は、自殺の理由を「生きるのが面倒くさくなったから」なんて言うもんだから、殿下に「命を粗末にするような人間は嫌いだな」とやんわり叱られて、メロメロになりますw
そんな折り、運送会社の営業課長がナイフで刺殺され、容疑はその部下の係長(山本紀彦)に絞られるんだけど、決定的な証拠がない。
捜査が難航してることを新聞記者である父親から聞いた真紀は、なんとか殿下の役に立とうと容疑者に近づき、あわや殺されそうになったところを殿下にまた救われます。
お陰で犯人を逮捕することが出来たんだけど、殿下は心を鬼にして真紀を諭します。
「もう二度とこんなことしちゃいけないよ」
「いや。またお仕事手伝ってあげる。だって、何があったって島さんが助けに来てくれるんだもん。今だってそうでしょ?」
「キミだから助けたんじゃないんだよ」
「えっ………」
「これが、刑事の仕事なんだ」
「…………」
真紀を危ない目に遭わせないため、あえて突き放した殿下は心が痛むんだけど、数日後、例の喫茶店の落書きノートに「島さん、ありがとう」っていう彼女の書き込みを見つけて、胸を撫で下ろすのでした。
今回は#402『島刑事よ、安らかに』に続く、いわゆる殿下の「死ぬ死ぬ詐欺」シリーズ第2弾w
#402は殿下を主役にしたスナッフフィルム(人が本当に殺される様子を撮った実録映画)のタイトルが『島刑事よ、安らかに』だった!っていうオチで、私は「なるほど、そのテがあったか」と感心したもんだけど、今回の『島刑事よ、さようなら』は真紀の主観に基づくタイトルですから、さすがに女子中学生が「島刑事よ」とは言わんやろ~ってw、ちょっと無理を感じてしまいました。でも、それでいいんです。
殿下がもうすぐ殉職すると公表した上でこのタイトルですから、多くの視聴者から「紛らわしい!」「あざとい!」ってなクレームがついたらしいけど、私はもっと『太陽~』にはこういう仕掛けを打ち出して欲しかったです。それまでが品行方正すぎたんです。
やっぱりテレビ番組は攻めなきゃ面白くない。あざとくたって他愛なくたって、面白ければ文句なし! ようやく『太陽にほえろ!』が、また面白くなって来ました。
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