ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『Gメン'75』#001

2021-07-10 22:10:04 | 刑事ドラマ'70年代







 
ディアゴスティーニ・ジャパン社から隔週刊『Gメン'75 DVDコレクション』が絶賛発売中! 全355話を119刊(各3話)に分けて完全収録、そのうち274話は初のDVD化なんだそうです。凄い! けど、買わない!w

と言いつつ、私は第1話をまだ観たことが無かったので、特別価格499円の増刊号だけは買いました。第2号からは1,799円となります。

第1話『エアポート捜査線』(脚本=高久 進/監督=鷹森立一)は1975年5月24日、TBS系列の夜9時枠で放映スタート。以降、番組は'82年まで7年間のロングランを果たすことになります。

最初期のGメンは黒木警視(丹波哲郎)を筆頭に、関屋警部補(原田大二郎)、草野刑事(倉田保昭)、津坂刑事(岡本富士太)、響刑事(藤田美保子)、山田刑事(藤木 悠)というメンバーに、協力者として本庁の小田切警視(夏木陽介)も絡んで来ます。

さらに、川地民夫、寺田農、室田日出男、田中真理、田中浩、中田博久etc…といった豪華かつ濃厚なゲスト俳優たちが次々登場するこの第1話は、前回レビューした『大空港』第1話にも負けないパワーとスケールを感じさせます。

『ダーティハリー』ばりに暴走バスの屋根にしがみつく倉田保昭さんや、『フレンチ・コネクション』ばりにモノレールを激追するカーチェイス等、アクションの見せ場もたっぷり。やっぱ大ヒットする作品は最初から気迫が違う!



ストーリーは、スチュワーデス暗殺事件の裏に麻薬密輸組織の匂いを嗅ぎ付けた、本庁捜査一課の関屋&津坂、三課の草野、四課の山田、そして外事課の潜入捜査官=響と、彼女を動かす謎のキイハンター=黒木警視らがそれぞれ別個に動き出し、最終的にGメンを結成するという展開。

偶然が偶然を呼びまくり、悲劇が更なる悲劇に連鎖していくチョー強引な『Gメン』節はもちろん初回から大炸裂! そしてもう1つの特色であるハードボイルド、情け容赦の無さじゃ西部警察やマッドポリスにも負けないGメンの「取調べ」という名の「拷問」もさっそく見られます。

運び屋の1人=恩田(室田日出男)に防弾チョッキを着させ、至近距離から左胸に弾丸をぶち込む黒木警視の無表情ぶり!(あの距離だと防弾チョッキ越しでも死ぬと思いますw)

「今度は防弾チョッキ無しだ。お前のようなウジ虫が1匹消えて無くなったってな、世の中はザワともしない」

そんなセリフを吐く丹波哲郎さんの棒読みぶり! この冷酷さに比べりゃ西部署の暴力尋問なんて温かいもんですw



そうそうたるゲスト陣の中でも、ひときわクールで強い印象を残すのが、ロングバレルのルガーP08を愛用する、ゴルゴ13並みに無口な殺し屋「北斗」を演じた寺田農さん。

特に銀座の雑踏内で、室田日出男さんに手際よく弾丸をぶち込む場面が超クール! 私は悪役に肩入れすることは滅多に無いんだけど、これにはシビれました。しかし2回も至近距離から撃たれちゃう室田さんがあまりに気の毒ですw



そして、そうとは知らず麻薬密輸に加担してしまい、口封じに消されパンチラまで見せちゃう美人スチュワーデス=節子(田中真理)は、今回の主人公=関屋警部補の婚約者だった!

勿論それだけじゃ『Gメン'75』は終わりません。



裏で糸を引いてた黒幕は、関屋がずっと敬愛して来た節子の兄=警視庁の朝倉警部(川地民夫)だった!

これがGメン節です。点と点と点を強引に結びつけ、二重・三重・四重の悲劇を用意し、出てくるキャラ全員をとことんまで不幸にした挙げ句、なんの救いもなく突き放すように終わっちゃう。

私はそんな『Gメン'75』の作劇が当時は嫌いだったけど、何でもかんでもハートフルにまとめちゃう昨今の連ドラに飽き飽きしてる今は、逆に新鮮に感じて面白いです。

ラストシーンもまた、黒木警視による血も涙もないセリフが光ります。裏切られた上に婚約者を殺された怒りで、朝倉警部を撃ち殺そうとする関屋をなだめるのに、他の番組のボスなら「お前は刑事なんだぞ!」って言うところを、丹波さんは例によって無表情&棒読みでこう言い放つのでした。

「殺すなよ。1発で殺すには罪が軽すぎる。冷たい独房の中へ放り込んで一生苦しめてやるんだ」

1発で殺すには罪が「重すぎる」が正しい日本語だと思うんだけどw、大霊界はあるんだから仕方がありません。

 


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2 コメント

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Unknown (harrison2018)
2021-07-11 16:46:41
子供の頃と、大人になってからとで女性の見方が変わるのは自然なことだと思います。

私は、子供の頃は関根恵子さんの魅力が全然解らなかったけど、大人になってから見ると可愛くて色っぽくてたまりません。変わったというより、ストライクゾーンが広がっただけかも知れませんが……
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Unknown (ムーミン)
2021-07-11 16:14:54
田中真理さんは結構1980年前後にいろんなドラマに出演していたみたいですが、完全にスルーしていましたね。当時は中学生くらいで田中真理さんのような長身でエキゾチックな顔立ちで知的な雰囲気の女優さんには全く惹かれませんでした。今見るといいですね。当時なんでその魅力に気づかなかったのだろうと思います。藤田美保子さんも今ですといい女だなぁと魅力的に見えますが、当時はその魅力には全く気づいていませんでした。
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