ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『これは経費で落ちません!』#06

2019-09-02 00:00:09 | 多部未華子









 
前々回、このドラマを「2つのストーリーを同時進行させる作劇」って書きましたけど、それより「1つのテーマを2つの視点から描く作劇」と言った方がしっくり来そうです。

この第6話では「人は変われる」っていうテーマが森若さん(多部未華子)と新加入の経理部員=麻吹さん(江口のりこ)二人の視点から描かれました。

最初はお互い堅物すぎて相容れない仲と思われたのが、それぞれが相手の良い部分を吸収し、変わって、最後にはタッグを組んで、全く変わろうとしない性悪社長秘書=有本さん(ベッキー)の計画犯罪を鮮やかに暴いて見せました。

ドラマとは何か?を一言で表現するとしたら「人が変わっていく姿を見せるもの」なんですよね。成長を描くのもドラマ、凋落を描くのもドラマ。

人はなぜか、誰かが変わっていく姿を見ると心を動かされる。登場人物が大きく変われば変わるほど「面白い(気持ちいい)」と感じるし、逆にちっとも変わらないと「つまんない(気持ち悪い)」って感じちゃう。

それはやっぱり、人はそのつど変わっていかないと前へ進めないってことを、誰もが潜在的に分かってるから。それを特に強く意識しながら生きてるのが麻吹さんって事なんでしょう。

麻吹さんも有本さんも、ガチガチに理論武装してスキを見せない点ではよく似てるんだけど、麻吹さんの戦いは自分を変える為、有本さんの戦いは自分を守る為で、目指すものが正反対。

山田くん(重岡大毅)が一目で麻吹さんを「実はいい人」と直感したのは、変わろうという(つまり自分だけが正しいとは思ってない)姿勢が表情なり服装なりに表れてるからかも知れません。

「変わらない」こと自体はもちろん悪い事じゃないんだけど、ガチガチに自分を守る人は嘘もつくだろうし、他者を陥れたりもするかも知れない。

有本さんは自分で「私みたいな女が」って言ってましたから、嫌われ者であることを自覚してるんですよね。彼女が「私はそれでいい」って開き直るまでにはきっと色々あった筈で、その過程(変わっていく姿)もまた面白いドラマになるかも知れません。

森若さんに関しては「変わらなくて全然いい」って前回書きましたけど、ご本人が変わりたいと仰るなら話はまた違って来ます。そんな風に考え始めた時点で既に変わって来てるワケで、恋ってヤツはやっぱ偉大です。

で、無理して変わろうとする森若さんがまた究極に可愛くて、それを見た山田くんが「殺す気か!?」って悶絶してましたよねw(次回予告編) そんな描写もまた「人が変わっていく姿を見ると気持ちがいい」っていう心理を裏付けてるかと思います。

いや~、今回も面白かったです。前回が『太陽にほえろ!』なら今回は『ゴジラ対キングギドラ』みたいな感じでw、江口のりこさんがゴジラ、ベッキーがキングギドラとすれば、多部ちゃんはさしずめモスラでしょうか。

江口さんのパワーも凄いけど、ベッキーの徹底したヒールぶりも圧巻でした。で、そんな二大怪獣に挟まれても全く揺るがないモスラの存在感w

森若&麻吹のバディ物として観れば『あぶない刑事』だし、個性豊かな経理部のチームワークはやっぱり『太陽にほえろ!』あるいは『デカワンコ』で、私がハマらないワケありません。

残りあと4回、ますます楽しみです!
 

コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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Unknown (ムーミン)
2019-09-02 16:24:08
今回も面白かったです。江口さん強烈でしたが、経理部に上手くはまって良かったです。多部ちゃんのキス顔はやたら可愛いかったですね。そして真夕役の伊藤莎利さんがツボにはまりました。独特の低い声と表情豊かな演技、吹越部長との掛け合いなど回を追うごとにはまって可愛くて仕方がなくなってしまいました。中毒ですね。
週刊現代でもこのドラマ特集されていてちょっとしたブームですね。笑って共感して考えさせられる本当に楽しいドラマです。
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Unknown (ムーミン)
2019-09-02 16:28:12
伊藤沙莉さんでした。変換ミスでした。失礼しました。
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Unknown (harrison2018)
2019-09-02 20:53:43
伊藤沙莉さん、以前から注目してましたが、本作では特に可愛らしさが際立ってますよね。ほんとにずっと見ていたくなります。

週刊現代で特集ですか。買って読みます!
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