お正月恒例のテレビ番組で毎年ほぼ欠かさずに観てるのが、NHKの『新春テレビ放談』です。
各テレビ局の垣根を越えて前年のヒット番組を振り返り、その人気の理由を分析し、これからのテレビはどうあるべきかを議論するトーク番組。
コメンテーターに今回は日テレのヒットドラマ『あなたの番です』のプロデューサーさんや、テレ朝の人気アナウンサー・弘中綾香さんを迎えるなど、NHKにしか出来ないであろう攻めた内容で、どちらかと言えば玄人向けの番組かと思います。
で、毎年観るたびに痛感させられるのが、世間一般の人々がテレビ番組に求めるものと、私自身のそれとが如何にかけ離れてるかという現実。
毎回、10代から70代までの男女1000人にアンケートを取った人気番組(今回からYouTubeなど地上波以外の映像コンテンツも含む)ランキングが発表されるんだけど、今回ベスト20の中で私が観てた番組はたったの1本、第12位にランクインした連ドラ『凪のお暇』だけ。
で、第1位が私の大嫌いな『ドクターX』、第2位がもうとっくの昔に飽きた『相棒』ですからね。バラエティーや地上波以外も含む全ての番組のトップがですよ? 確かによく出来たドラマなのかも知れないけど、全ての映像コンテンツの中でトップになる程のもんですか?って言いたいです。
とはいえ、もし1970年代後半あたりに同じアンケートをやれば、私がこよなく愛する『太陽にほえろ!』も同じようなポジションにいたかも知れません。
このテのアンケートって、質問の仕方次第で全然結果が違って来ますよね? 私が2019年のベスト1を聞かれたら『これは経費で落ちません!』を挙げたいところだけど、もし街角でいきなり「好きなテレビ番組は?」って尋ねられて、とっさにそのタイトルが思い出せるかどうか、正直なところ自信がありません。ブログに何度もそのタイトルを書いてる私ですらそうなのに、そういう習慣がない人は尚更でしょう。
2019年に放映された全ての番組の一覧表を見せて選んでもらう、なんて面倒なことはまずしないでしょうから、たぶん上に書いたようなやり方なんですよね。だとしたら、とっさに頭に浮かぶのは長年親しんでる番組のタイトルですよ。特に『相棒』とか『ドクターX』って、いかにも憶え易くて忘れにくい、それを挙げて笑われる心配もない無難なタイトルです。
その2つ以外も長年続いてる番組やシリーズ物ばかりがランクインしてて、1クールしかやってない『凪のお暇』は例外中の例外。
そんな結果を見てコメンテーターの皆さんは「新しいものが受け入れられにくい時代」って分析されてたけど、それはちょっと真に受けすぎじゃないですか?って私は思いました。そんなこと言って新しいことを何もやらなくなったら、それこそ若い人は誰も観なくなって本当の「オワコン」になっちゃうのでは?
実際、連ドラは有名タイトルの続編やリメイクがますます増えて来た気がするし、それが面白ければ文句言わないけど、そもそもオリジナルからして大したことないものが多いんですよね、特に刑事ドラマは!
まぁしかし、それにしたってテレビっ子を自認する私がベスト20のうち1本しか観てない、他はほとんど1回も観たことがない(つまり最初から興味が沸かない)番組ばかりという事実には、ちょっと看過しがたいものがあります。
なにしろ'19年の連ドラ最大のヒット作として取り上げられたのが『あなたの番です』っていう、マンション内で起こる連続殺人事件の犯人当てゲームですからね。私が観たいリストから真っ先に外した番組ですよw
大多数の視聴者が新しいものを本当に求めてないのかどうかはともかく、私が早くからウンザリしてる「ゲーム感覚の謎解きドラマ」が相変わらず支持されてるのは確かで、そのこと1つだけ取っても果てしない感覚のズレを感じます。
そりゃあ自分が観たい番組が減ってく一方なのも当たり前で、そもそも期待する方が間違ってるのかも知れません。破滅です。
もう1つの考え方として、それが人間本来の姿なんだ、ということも言えるかも知れません。陰謀が無くとも、自然と人々が考えることを放棄し、我慢しなくなって、羞恥心を捨てて本性をさらけ出すようになった。「ありのままでいい」を曲解して。
陰謀説は、まだ人間を信じる気持ちがあるからこそ生まれるものかも知れません。いずれにせよ、現状は破滅ですね。
他国から日本に潜入している“草”、あるいはそれに連なる者(連なると気づいていない人もいるでしょう)が、メディア業界(新聞、テレビ、ラジオ、インターネット)で意見を通せる地位につき、日本人を“バカ”にするために様々な手段を講じてる。
1年2年のことではなく、30年50年、100年をかけてそれが出来ればいい・・という、超長期計画を実行中なのではないか、そう思うのです。
バラエティしかり、ドラマしかり、報道しかり。視聴者に考えさせないように仕向け、あるいは自分たちに都合のいい方向につながる意見を、さも正論であるかのように吹き込む。
コメンテーターとやらいう連中の発言を録音してあとで文章に起こしてみればよくわかります。内容のないことを小難しく言ってるか、日本という国家に対する不信感をあおるようなことを言ってるか、他国の行動を正当化し、日本を悪者にしているか。
私が民放を見ないのはそういうわけです。NHKだってアヤシイものだと、最近は思っていますけど。
刑事が走らなくなったり、拳銃をぶっぱなさなくなったり、悪人がボコボコにされなくなったのは、そういう行動が“悪”であり、“不要”なものであると。そういうことが出来る、そういうことをやって許される“権威”は別にある・・ということを、視聴者に埋め込みたいからかもしれません。
偏った思い込みかもしれませんが、現状を見渡すかぎり、これを覆してくれる傾向は見当たりません。
人を騙して笑う。それが番組として成立するなんて、おかしいでしょう。騙されてひどい目にあってる人を見たら笑う前に助けるべきでしょう。交通事故の現場にたまたまいた人が、救助、通報の前にスマホで写真を撮る、そんな国に今なっているのです。
私のこの偏った思い込みを覆してくれるような番組が次から次に現れてこない限り、今後もこの論に従うつもりです。
アツくなってしまってすみません。いやホントに、言いたいことは山ほどあるのです。
破滅です。