1996年の4月から9月まで、テレビ東京系列の月曜夜9時枠で全25話が放映された、テレビ東京&東映の制作による刑事ドラマ。
役所広司&布施 博のダブル主演で、演出に工藤栄一、降旗康男、佐藤純彌、桝田利雄、長谷部安春、和泉聖治、澤井信一郎、出目昌伸、村川透etc…と、そうそうたる顔ぶれが揃い、OP/EDのタイトルバック(そこだけフィルム撮影)を市川崑監督が撮られて話題になりました。
それだけに内容も従来の刑事ドラマとは一線を画し、主役の刑事2人は「バディ」じゃなくそれぞれ違う部署に所属し、片方しか登場しない回も複数あり、当時テレビ大阪で観てた私は大いに戸惑いましたw
それは今思えば売れっ子2人のスケジュールを長期間確保する(掛け持ち出演を可能にする)為の苦肉策だったのかも知れないけど、当時は「さすが一流監督を揃えた番組は一味違うなあ」なんてw、妙に感心したのを憶えてます。
ただ、最初の3~4話しか観た記憶が無いことを思えば、決して私好みの内容とは言えなかったみたいです。
暗くて後味の悪いストーリーが多く、刑事のみならず容疑者や目撃者など、事件関係者1人1人の心情を丁寧に描くというコンセプトが、当時まだ若かった=人間ドラマより格闘や銃撃戦が見たい年頃だった私には渋すぎたんだろうと思います。大人になった今、あらためて観れば……やっぱり同じかも知れないけれどw
『太陽にほえろ!』や『あぶない刑事』の焼き直しみたいな企画なら、あんな一流どころの監督たちが参加するワケがなく、我々にとって心地好いお馴染みの作劇はあえて避けてたんでしょう。
とはいえ、監督によって作風は違った筈で、中には村川透さんみたいにアクションがお好きな監督もおられますから、全話通して観れば自分好みのエピソードも見つかるかも知れません。
役所広司さん扮する沢木警部補が所属する警視庁刑事部・捜査共助課の同僚刑事に角田英介、野村祐人、山口粧太etc、布施博さん扮する馬島警部が所属する捜査一課第一係の係長に大杉 漣、刑事に石倉三郎etc、検視官に井川比佐志、沢木が通うスナックのママに原田美枝子、馬島の妻に渡辺典子と、共演陣も豪華です。
なぜか2019年現在に至るもDVD化される気配が無く、VHSのソフトも第1話(2時間スペシャル)しか発売されなかったみたいで、再見するすべがありません。いろんな番組で刑事を演じられた布施博さんはともかく、役所広司さんの刑事ドラマなんて貴重ですから、是非とも商品化して頂きたい作品の1つです。
しかし私は東映チャンネルと契約してないので観られません。残念です。ファミリー劇場あたりに回って来るのを気長に待ちたいと思います。