☆第8話『熱中刑事ついに結婚』
(1979.5.26.OA/脚本=布施博一/演出=新沢 浩)
行方不明の父親を探して日本へとやって来たテキサス娘・ミッキー(ミッキー・マッケンジー)は、詐欺に遭ったのをきっかけに大門警察署捜査一係の新米刑事・早野 武(水谷 豊)と出逢い、何かと面倒を見てもらう内に彼を愛するようになりました。
一方の武も明らかにミッキーに惹かれてるんだけど、本国の叔母から帰国を促された彼女を、日本に引き留めるだけの覚悟がなかなか持てません。
で、武は自らの想いを押し殺して空港へと見送りに行くんだけど、予定した飛行機に乗らず駆け寄って来たミッキーに、思わず「結婚しよう!」と叫んでしまうのでした。
そんないきさつが第7話まで様々な事件と並行して描かれ、ついにこの第8話で2人は結婚することになります。そこは急展開なんだけど、ミッキーが観光ビザで来日してる(ゆえに滞在期間が限られてる)事情によるスピード結婚。何しろ国際結婚ですからそれだけの勢いも必要だった事でしょう。
で、あっという間に挙式当日になるんだけど、紋付き袴姿で整髪に出掛けた武は、そこで指名手配中の結婚詐欺常習犯を見つけちゃう。
刑事として見過ごすワケにはいかず、武は犯人を追いかけ、泥まみれになって格闘し、みごと逮捕するんだけど、そのせいで自分の結婚式には間に合いませんでした。
携帯電話が存在しない当時の刑事ドラマでは、主人公が捜査に振り回されて身内の大事なイベントに間に合わない(その事情を知らない身内たちはヤキモキする)ってのが定番パターンなんだけど、よりによって自分の結婚式まですっぽかしちゃうのは珍しかったと思いますw
そこはやっぱり「熱中」刑事ですから、新婚初夜でも事件が起これば新妻をホテルに残して出動しちゃう仕事バカっぷりで、その後も似たようなことが度重なって離婚の危機を迎える等、刑事であるがゆえの波乱万丈が描かれていく事になります。
日本女性でもそんな夫婦生活は耐えられないかも知れないのに、アメリカ人のミッキーが夫の性格と刑事の職務を懸命に理解し、支えようとする健気な姿には胸を打たれるし、萌えますw
本作は、そんな応援せずにいられない可愛い2人の日常生活を描いたホームコメディであり、たまたま主人公の職業が刑事であるだけというスタンス。扱う事件も窃盗とか詐欺がほとんどで、凶悪殺人犯の類いはほとんど出てきません。
だけど、それでいてアクティブで、武はよく走るし、プロレス技を駆使した格闘シーンも毎回観られて、ほんと楽しいドラマです。
今回は武の故郷から兄(佐藤 允)が結婚式に駆けつけ、早野家の両親と兄弟5人全員が警察官であることも明かされますw(みんな事件に追われて1人しか上京出来なかったというw)
で、正式な挙式は出来なかったけど、仲人の潮田係長(藤岡琢也)宅で契りを交わし、めでたく2人はゴールイン。
刑事事件を扱いながら殺伐とした描写は皆無で、普通なら退屈しそうなもんだけど、芸達者なキャストたちによる掛け合いだけで充分楽しませてくれる、近作で言えば『デカワンコ』みたいな癒し系の刑事ドラマですね。
セクシーショットは、武の下宿先のオヤジ=乙吉(伴 淳三郎)の孫娘=美弥役でレギュラー出演された神保美喜さん、当時18歳。
テレビ番組『スター誕生!』から生まれたアイドル歌手で、デビュー当時から女優としても活躍。本作の翌年にスタートした刑事ドラマ『爆走!ドーベルマン刑事』では黒バイ刑事部隊の一員・白鳥冴子役でレギュラー出演されてました。
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