母の介護や道子さんの養生はありますが、畑仕事に専念してなんとか夏の野菜畑になりつつあります。写真の右側は3月にゴマ用につくっていた20メートルの2うねです。土寄せをしてつくったときは畑の中でいちばんきれいなうねでしたが、ご覧のように草が生えてしまいました。黒いマルチ(ビニールのおおい)をかけておけば草は生えなかったのですが、雨やら病院や養生やらでこんなことに。
きれいなうねに戻すには、刈払い機で草を刈り、掻き寄せてから耕運機をかけ、ジョレンで土寄せしなければなりません。半日仕事になりそうです。西脇にゴマを専門につくっている人がいると聞いて、お訪ねして学びたいと思いますが、まだ行けていません。
道子さんは、つくったゴマを「おすそ分け」するより、ゴマの種を渡して自分でつくってもらうようにしています。ゴマの収穫は大変な手間がかかります。でも自分で収穫してゴマのおいしさを味わってもらいたい。「そうそう! ゴマってこんな風に炒って、スリコギで摺って食べた。とっても香ばしいものだった」と昔の体験を思い出せる人が、いまならまだいます。
売ってあるのは外国産のゴマ(炒ってある)ばかりで、日本国産のゴマ(炒ってない。食べる直前に炒る)は絶滅危惧種のような書かれ方をしています。でも家庭菜園づくりは盛んですし、ほんとうのゴマのおいしさを知れば、自分でつくってみようという人は増えるはずです。ゴマは自分で簡単につくれる、と知ってもらうのがねらいです。10年も前のことですが、神出の畑でゴマをつくっていたとき、二人で散歩していた農家の人がゴマの花を見て、歓声をあげました。「まー、ゴマの花ですな! あんた、ゴマってこんな花が咲くんやで。知っとるか」
このブログでは何度かゴマの栽培をとりあげて、道子さんの苦労を書いてきました。あのクロメンガタスズメ(蛾)の、背筋のゾクッとするような巨大幼虫のことも。でも一番知ってほしいのは、食べる前に「炒って摺る」あのゴマの香ばしい「美味さ」です。ゴマは5月末に播き、9月はじめに収穫します。うちは金ゴマをつくりますが、お宅の畑でもつくってみませんか。