古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

『空騒ぎ』であればいいけど。

2019年05月14日 20時57分29秒 | 古希からの田舎暮らし
 この数日に身辺で起こった〈三つの出来事〉のうち、二つは、老人によくある『空騒ぎ』でした。
 世の中、「しあわせ」なことばかりではないので、そのお話をします。

 その① 道子さんと買い物に出掛けることになりました。ぼくは用意をして、先に玄関を出て、図書館にも寄るので荷物は車に積んで、道子さんを待ちました。
 ところが、ふと気になって車の鍵を探すと「ありません」。いまの車の鍵はマッチ箱みたいなもので、それに家の鍵や軽トラの鍵もつけています。ぼくは、あわてて家の中に入り、車の鍵を探しました。どこにもありません。「あれは、スペアを作ってもらえるか」と思いながら、一生懸命家の中を探しました。ない! 車に置いたのか。座席やドアポケットを探しました。ない! 
 車の鍵を無くしてしまった。どうしたらいいだろう。ドキドキします。心配で簡単にパニック状態になってしまいます。
「えーと、さっきは鍵があって、ちゃんと車を開けて荷物を積み込んだ。それからどう動いたか。もう一度復習してみよう」。 …… やっぱり、無い! 
 仕方がない。とりあえず、道子さんの持ってるスペアキーで出掛けよう。
 まず玄関のドアを閉めて鍵を掛けなくては。
 と、玄関のドアを見ると、ぼくは鍵を差し込んでいるではありませんか。
 先に外に出たぼくは、用意万端。道子さんが出てきたらすぐ玄関の鍵を掛けて、出掛けられるように手まわしよく鍵を玄関の戸につけていた。
 あれだけ探して、なぜ玄関の戸を見なかったのだろう。戸に鍵を差し込んだのを、なぜ思い出さなかったのだろう。
 時間にして10分余りの、とんだ空騒ぎでした。
 
 その② 買い物から帰って、荷物を車から降ろし、玄関に運び込み、お昼を食べて、とりあえず昼寝をすることにしました。
 昼寝から起きて「眼鏡を掛けよう」と机を見ました。見当たりません。寝る前まで眼鏡(遠近両用)を掛けていましたから、机か食卓か洗面所に置いているはずです。しかし、どこを探してもありません。眼鏡を掛けずに動きまわることは絶対にありません。仕方がないので前の遠近眼鏡を本棚から出して掛けました。今度はゆっくり、寝る前に動きまわったところを思い出し、可能性のあるところをじっくり探しました。ありません。
「おかしいな。眼鏡の大きさのものを、見逃すはずはないし、消えて無くなるものではないし、寝る前まであったものがなぜないのだ」。
 仕方がないので古い眼鏡を掛けて一日を過しました。今日ベッドの足元を見たら、眼鏡が落ちています。「見落したのだろうか。あれだけ何度も探してなかったのに。なぜこんなところにあるんだ」。
 それにしてもおかしい。こんな簡単な場所に落ちていたのに、どうして見つけられなかったのか。
 思い込みが激しくて、探す視野がせまくなっています。深呼吸をして、パニックにならないで、ゆっくり探す。
                                     (つづく)
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